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第26話

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 私とユアンは、魔力を見極める魔法道具を新しく作っていた。
 ベネサが何も言えなくなっているのは、未完成とはいえ前に一度見たことがあるからだ。
 
 魔法道具の性能を知り、ベネサは恐怖して私を排除した。
 その結果、ここまで追い詰めることができて……ベネサが、私に対して叫ぶ。

「うっっ……ギアノ国は私の魔法で助かっていた! これは貴方の故郷であるギアノ国のためなのよ!?」

「ベネサは、何が言いたいのですか?」

「ルクルの故郷ギアノ国のためにも、私を見逃しなさい!!」 

 本気で言っているようで、私は呆れ果てていた。
 ベネサを助ける気はなくて、私は言いたいことがある。

「見逃す気はありません――奪った魔力を返して、罰を受けてください」

「ま、待て! 今までのことは謝罪するし、貴族に戻す!! だから俺達を助けてくれぇぇっっ!!」

 エドガーが取り乱して叫ぶけど、もう私は貴族の地位に興味がない。
 動けないでいるエドガーに対して、私は本心を伝えた。

「お断りします――私は今の暮らしが、一番幸せです」

 魔法道具店に武装して侵入したのだから、目的は強盗で間違いない。
 エドガー達はこれから処罰されて、全てが終わろうとしていた。
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