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第18話

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エドガー視点

 ベネサの提案を聞き、俺は王子の権力を使いユアンの魔法道具店を調べていく。
 優秀な女性を雇ったと聞き、噂の経緯からルクルで間違いないだろう。

 俺は部屋にベネサを呼び、現状とこれからのことを話す。

「ユアンの魔法道具店に、ルクルがいる可能性は高い」

「目撃情報はないようですけど、魔法道具で変装しているのでしょう」

 魔力を使い見た目を変えるから、誰もいない時はルクルのままだろう。
 平民に雇われていることは信じられないが、現状から最悪の事態を想定する。

「もしルクルがいるのなら、ベネサが魔法薬で力を得ていることも把握していそうだ」

「今までの行動から、間違いない気がします……そして私を追い詰めるための魔法道具を、ユアンと一緒に作っているのでしょう」

 噂で被害者を団結させて、その間にベネサを糾弾するための魔法道具を作る。
 完成して証明されると、魔法使い達に非難されてベネサも婚約者の俺も終わりだろう。

「ベネサが魔力を奪った相手は、魔法が使えなくなっても功績から発言力はある」

「はい。そして私の魔力が異常だと証明されれば、国王でも庇いきれないでしょう」

 それなら――魔法道具店に侵入して、全て破壊するしかない。
 魔法道具を全て使えなくしてしまえば、営業できず店も潰れるだろう。

 その行動をルクルとユアンが予想していることを、この時の俺達は想定していなかった。
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