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第23話
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夜になって、部屋で1人になった私は思案していた。
マイルズと一緒の日々は楽しく、連絡用の魔法道具も完成している。
妖精という新しい発見もあって、ここに来られたことが幸せだと思っていた。
「もしダゴンがやって来たのなら……追い返す前に、言いたいことがあります」
その後にダゴンが何を言ったとしても、屋敷から追い払ってもらう。
ルーアス公爵家で生活して、私は変わることができていた。
もしここに誰かが来るのなら、元婚約者のダゴンか元家族だと考えている。
現状は私の意思で戻る以外の方法がなさそうで、説得するしかないからだ。
イリド伯爵家は信用を失い糾弾されて、更にメディナが苦しんでいるから来られるとは思えない。
来る可能性が高いのは、元婚約者という理由でダゴンぐらいだった。
現状について考え、私は呟く。
「マイルズ様が傍にいてくれますし、何も問題ありません」
隣国から私を連れ戻しに誰が来ても、ルーアス公爵家が対処してくれる。
それなら大丈夫だと、私は確信することができていた。
マイルズと一緒の日々は楽しく、連絡用の魔法道具も完成している。
妖精という新しい発見もあって、ここに来られたことが幸せだと思っていた。
「もしダゴンがやって来たのなら……追い返す前に、言いたいことがあります」
その後にダゴンが何を言ったとしても、屋敷から追い払ってもらう。
ルーアス公爵家で生活して、私は変わることができていた。
もしここに誰かが来るのなら、元婚約者のダゴンか元家族だと考えている。
現状は私の意思で戻る以外の方法がなさそうで、説得するしかないからだ。
イリド伯爵家は信用を失い糾弾されて、更にメディナが苦しんでいるから来られるとは思えない。
来る可能性が高いのは、元婚約者という理由でダゴンぐらいだった。
現状について考え、私は呟く。
「マイルズ様が傍にいてくれますし、何も問題ありません」
隣国から私を連れ戻しに誰が来ても、ルーアス公爵家が対処してくれる。
それなら大丈夫だと、私は確信することができていた。
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