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第25話

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 エイダは私より強いと思い込んでいるから、暴力で従わせようと考えていた。

 私は呆れながら、エイダに話す。

「エイダが魔法で攻撃したことを陛下に報告すれば、貴方達は罰を受けますよ」

「心を折って従わせれば、何も問題ありません!」

 本当に愚かだと考えていると、エイダが杖の先から火球を飛ばす。
 火球を飛ばしてきたから、私は手を突き出し魔力による衝撃波で打ち消した。

 私が使う魔法の方が威力が高くて、火球を消した衝撃波を受けてエイダは吹き飛んでいく。
 宙に浮いて床に叩きつけられたエイダは、呆然としながら私を見上げていた。

「うぅっっ……どうして……」

 呻き声をあげて、エイダは全身を震わせている。
 そんなエイダに私は手の平を向けて、恐怖させてから話す。

「心を折って従わせれば、何も問題ありません……でしたっけ?」

「ぐっっ……妹のエイダを、魔法で攻撃するというのか!?」

「先に攻撃してきたのはエイダの方でしょう。私は攻撃を魔法で防いだだけです」

 ヴァンが叫ぶけど、これは全てエイダが悪い。
 エイダは私との差を理解して、心が折れたようだ。

 精神的に弱り、私より強いというのが支えになっていた。
 その支えを失い――私の魔力による威圧を受けて、エイダは全身を震わせて叫ぶ。

「お姉様……今までの行動、本当にごめんなさい!!」

 心の折れたエイダが本心から謝罪するけど、私はもう関わる気がない。
 今日の出来事を陛下に報告することで、ヴァンとエイダは終わろうとしていた。
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