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第19話
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モンスターの大群を対処してから、半月が経っていた。
セインが私の部屋に来て、話しておきたいことがあるらしい。
私がセインと婚約していることを、ヴァンは知ったようだ。
そして数日後――ヴァンが、私に謝りにここへ来るらしい。
謝罪するという理由だから、拒まない方がいいとオーベル侯爵家は判断したようだ。
「相手はあれでも王子で、来る内容が謝罪だ……謝った後は、すぐ屋敷から追い出すとしよう」
「はい。ヴァンが何を言ったとしても、絶対に元に戻る気はありません」
セインが調べてくれてから、ヴァンは謝れば私が許すと考えていることを知っている。
許すわけがなくて――ヴァンが屋敷に来た時、2度と関わりたくないと断言しよう。
「サフィラとは離れたくないが……今ならまだ、ヴァンと婚約者に戻れる。いいのか?」
ヴァンが王子だから、立場の差を考えたセインが尋ねる。
そんなセインに、私は本心を伝えた。
「私は、セイン様と一緒にいたいと想っています」
「サフィラ……私も、同じ気持ちだ」
その後、私とセインは今後の話し合いをする。
数日が経って――オーベル侯爵家の屋敷に、ヴァンがやって来た。
セインが私の部屋に来て、話しておきたいことがあるらしい。
私がセインと婚約していることを、ヴァンは知ったようだ。
そして数日後――ヴァンが、私に謝りにここへ来るらしい。
謝罪するという理由だから、拒まない方がいいとオーベル侯爵家は判断したようだ。
「相手はあれでも王子で、来る内容が謝罪だ……謝った後は、すぐ屋敷から追い出すとしよう」
「はい。ヴァンが何を言ったとしても、絶対に元に戻る気はありません」
セインが調べてくれてから、ヴァンは謝れば私が許すと考えていることを知っている。
許すわけがなくて――ヴァンが屋敷に来た時、2度と関わりたくないと断言しよう。
「サフィラとは離れたくないが……今ならまだ、ヴァンと婚約者に戻れる。いいのか?」
ヴァンが王子だから、立場の差を考えたセインが尋ねる。
そんなセインに、私は本心を伝えた。
「私は、セイン様と一緒にいたいと想っています」
「サフィラ……私も、同じ気持ちだ」
その後、私とセインは今後の話し合いをする。
数日が経って――オーベル侯爵家の屋敷に、ヴァンがやって来た。
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