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第4話

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 数日が経ち、リレック伯爵領は私の力を完全に失った。

 それがわかったのは、セインからの報告を聞いたから。
 まだエイダが対処できているようだけど、被害は増しているようだ。

 私は部屋で、セインと現状の話をしている。
 リレック伯爵家が危機的状況なのは私を追い出したからだけど、エイダ達は認めたくないようだ。

「私の予想通りになったな……エイダ達は偶然だと思い込んでいるから、時間が経てば解決すると考えているらしい」

「今までモンスター達の襲撃があまりなかったから、対応できていないのでしょう」

「ヴァンは陛下に問題ないと報告している。正確に話せば、サフィラを追い出したのが原因と知られるから、それを恐れていそうだ」

 セインはエイダ達の末路を知りたいから、リレック伯爵家を調査させている。
 今はエイダの魔法でモンスター達を倒しているようだけど、もう私の力がない。
 エイダが扱う魔法の性能は弱まっているし、今まで通り休めば魔力が全快することないはずだ。

「それでもエイダは、私の力とは認めようとしないでしょう」

「今も疲弊している状況で動いている辺り、サフィラの言うとおりだろう。これから痛い目にあって、ようやく全てサフィラの力によるものだったと理解しそうだ」

 理解したとしても、もう私はリレック伯爵家にはいない。
 これから後悔するのは間違いないけど、エイダはまだ問題ないと思っている。

「エイダは止められたとしても、モンスター達を対処するため行動するに決まっています」

 急激に弱くなっても、今までの活躍からエイダは期待されてしまう。
 行動しなくなれば私の力によるものと知られてしまうかもしれないから、それは避けたいはずだ。

「モンスター達からしても、攻め落とせると考えているのだろう。他の領地にいたモンスター達が、リレック伯爵領に向かっているらしい」

 ヴァンがエイダの発言を信じているから、王家は問題ないと考えている。
 私の力と信じたくないから大変な目に合っているけど、王家の力があれば問題なかった。
 それなのにエイダ達が王家に頼りたくないのは、今まで国王は私の力を評価していたからだ。

「後悔した後、陛下はヴァンを糾弾しそうです」

「陛下は今までサフィラの力を信じていたが、エイダの話とヴァンの説得を聞いてしまった……今は陛下に現状を知られないようにしているが、すぐに知られてしまうだろう」

「はい。私も同じ考えです」

 そして数日が経ち――私は、セインからリレック伯爵領で起きた出来事を聞いていた。

 エイダが魔法でモンスターを倒していくけど、今までのような力を使うことはできない。
 それによってエイダは重傷を負い、ようやく私の力を理解したようだ。
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