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第32話

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 聖獣を捕らえようとする捕獲隊と呼ばれる盗賊集団がいて、リオウを狙っているとヨハンが話してくれる。

 犯罪者の組織に関してはヨハンの方が詳しくて……ジークだけでは捕獲隊だと確証が持てていないから、私とリオウには捕獲隊について話さなかったようだ。

「捕獲隊は、聖獣を主に狙う盗賊達で……奴等は聖獣を捕らえたり、従えることを主に行動しています」

「聖獣を狙うのは危険すぎるから、同じことをする盗賊集団はいない……今まで冒険者ギルドでも対処できていない、最上位の犯罪集団だ」

 そんな集団が、リオウを狙ってこの国に来ているとヨハンは確信しているようだ。

 冒険者ギルドは捕獲隊についてどこまで知っているのか気になると、ヨハンが話を続ける。

「捕獲隊の首領のヴァガルには、最高ランクの懸賞金ががかけられています」

「かなりの犠牲者を出し、聖獣を何頭も狩った許せん奴だ」
 
 その後も――私とリオウは、ヨハンとジークから捕獲隊について聞く。

 捕獲隊は狩った聖獣を解体して武器を作り利用するようで……武器にされた後だと、取引が楽になるらしい。

 聖獣の爪や牙で武器の作成まで行える集団のようで、聖獣で作った武器を使うようだ。

「リオウの強さは別格だから、ヨハンのいうとおり狙われている可能性は高そうだ……俺とヨハンがいるから、アミリアとリオウが心配することは何もない」

 捕獲隊の話を聞くと不安になってしまうけど、ジークはそう言ってくれる。

 私はジークとヨハンがいるから大丈夫だと考えて、今後の行動について話し合うことにしていた。
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