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第7話

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 ジトアとバハムスは私と同じクラスで……バハムスは、ジトアを敵視していた。

 成績がジトアの方が優秀で、私に声をかけてくれるジトアを「女の見る目がない馬鹿な男」と言っていたのを聞いたことがある。

 バハムスの私に対する暴言はいつものことだから気にしなかったけど、ジトアを馬鹿にされるのは嫌だった。

 ジトアは一切気にしていないようで、私は何もバハムスに言うことができなかった。

 昔のことを思い返していると――ジトアが、バハムスを眺めて話す。
 
「バハムスよ……今のルーミエは、俺と互角の力があると考えている」

「なっっ――!? そんなわけないだろう!!」

 ジトアが断言したことで、バハムスは取り乱す。

 そんなバハムスを憐れむように眺めて、ジトアが話を続ける。

「お前は俺とルーミエの発言を否定したいようだが、今日の授業で全てがわかるだろう」

「その通りだ! ふん、ルーミエの魔法が何も変わらなければ、貴様も後悔することとなるだろう!」

 そう言ってバハムスが私達の元から離れていくけど、少し不安になってしまう。

 ――もし私の成績が変わらなければ、ジトアに恥をかかせてしまう。

 それが不安になってしまうと……ジトアがいつものように、私に微笑んで話す。

「今まで以上の魔法が使えるのは間違いないのだから、ルーミエが迷うことはない」

 ジトアは私のことを信じて、優しい声をかけてくれる。

「そうですね。バハムスの発言に動揺せず、授業で結果を出してみせます!」

 ジトアの期待に応えるため――私は魔法を扱う授業で、バハムスを後悔させようと決意していた。
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