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第6話

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 どうやらジトアは、私が魔法で醜くなっていたことを知っていたようだ。

 ジトアが嬉しそうに、私に話す。

「遂にルーミエが本来の力を発揮できそうで、とても楽しみだ」

「ジトア様は、そこまでわかっていたのですね」

 魔法と魔力のことばかり考えているジトアは、昨日のパーティに参加していない。

 元婚約者のバハムスは言っても信じなかったけど、ジトアは言わずに把握していた。

 ジトアと話していると、昨日までの嫌だった気持ちが晴れていく。

「当然だ。ルーミエが魔法を使っていたのは、修行ではなかったのか?」

「それは――」

 私がジトアに昨日の出来事を説明しようとした時、叫び声で遮られてしまう。

「――ジトアもルーミエも何を言っている!? ルーミエの成績は変わりはしない!!」

「バハムス様は、まだ私の発言を信じていなかったのですね」

 叫んだのはバハムスで、私は呆れてしまう。

 バハムスが激昂しているのは、生徒達に憐れまれているからだ。

 私の見た目が変わっていたのはバハムスが命令したからだと、昨日の出来事を知っている人達が教室で話していた。

 魔法を解いた私の姿を見て、バハムスの評判は落ちている。 

 激昂しているバハムスだけど、私が今日結果を出せば問題なさそうだ。

 そう考えていると――ジトアが、バハムスの前に立っていた。
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