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第40話
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異変を解決して馬車に乗って屋敷に戻る間、今回の異変の規模を思い返していた。
今までと比べても危険すぎて、更に魔法道具という証拠もある。
誰かが仕組んでいるのは間違いないと思案していると、ロランが私に尋ねていた。
「シエルは、何か気になっていることがありそうだ」
「はい……魔法道具で人為的なものだと判明しましたけど、今までの異変全てに元凶がいるのなら、理由がわかりませんでした」
規模からバルターやダリアではないと思うけど、誰かが何かを企んでいるのは間違いない。
ロランも同意見のようで、頷いて教えてくれる。
「そうだな。異変を起こしている元凶は……恐らく、マクスウェルと呼ばれる魔法使いだろう」
マクスウェルと名前を話すロランだけど、私は聞いたことがない人だ。
異変が起きた時、ロランは前に「思い当たる節がある」と言っていたけど、それがマクスウェルという人なのかもしれない。
「知っているのですか?」
「昔戦ったことがあって……俺が唯一、倒すことのできなかった魔法使いだ」
ロランが倒せなかった相手と聞いて、私はとてつもない人物だと思うしかなかった。
今までと比べても危険すぎて、更に魔法道具という証拠もある。
誰かが仕組んでいるのは間違いないと思案していると、ロランが私に尋ねていた。
「シエルは、何か気になっていることがありそうだ」
「はい……魔法道具で人為的なものだと判明しましたけど、今までの異変全てに元凶がいるのなら、理由がわかりませんでした」
規模からバルターやダリアではないと思うけど、誰かが何かを企んでいるのは間違いない。
ロランも同意見のようで、頷いて教えてくれる。
「そうだな。異変を起こしている元凶は……恐らく、マクスウェルと呼ばれる魔法使いだろう」
マクスウェルと名前を話すロランだけど、私は聞いたことがない人だ。
異変が起きた時、ロランは前に「思い当たる節がある」と言っていたけど、それがマクスウェルという人なのかもしれない。
「知っているのですか?」
「昔戦ったことがあって……俺が唯一、倒すことのできなかった魔法使いだ」
ロランが倒せなかった相手と聞いて、私はとてつもない人物だと思うしかなかった。
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