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第20話

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 私とジトアが協力してくれないと知り、バハムスとメリタは屋敷から出て行く。
 メリタは何度も頼んでいたけど、私は絶対に動かなかった。

 どうやら対策はとっていたけど、災害の規模が予想以上だったようだ。
 私が何を言っても協力してくれないと知り、メリタ達は急いで屋敷から出て行った。

 これは後で問題になるかもしれないと、私は不安になってしまう。
 ジトアはそんな私を眺めて、思案しながら話す。

「ルーミエ様は公爵家の令嬢です。魔法の実力があるからといって、危険な場所に向かうことが普通ではありません」

「……そうですね。王子の命令を聞かなかったことは、大丈夫でしょうか?」

 今回の魔力による竜巻は、かなり危険な災害だ。
 その対処を王子であるバハムスが私に命令して、それを拒んでしまった。
 被害が大きくなると、全てが終わった後にバハムスは私が動かなかったせいと言い出すかもしれない。

「大丈夫でしょう。被害が大きくなれば、そこにルーミエ様を向かわせようとしたバハムスの評判が下がるだけです」

 もし私が災害を対処できずやられてしまうと、ルゴアス国にとって大きな損失だ。
 
 実際は対処できたけど、そのことを知っているのは未来の記憶がある私とジトアだけ。
 規模が大きくなればなるほど、そこに命令したバハムスが無茶な命令をしたとなりそう。
 ジトアの話を聞いて、私は納得することができていた。

「メリタの準備していた戦力で、消すことができるはず……私達は、待つことにしましょう」

 もし魔力による竜巻が消えなければ、メリタのナーリサ伯爵家が終わる。
 対処は全力で行うはずだと、私とジトアは考えていた。
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