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第11話

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 数日が経過して――屋敷を守るための魔法道具は完成している。

 部屋でユアン様と2人きりで話をしていて、魔法道具について話せる時間が幸せだ。

 好きな人と趣味に没頭して生活でき、私はユアン様の家に魔法道具の提供も行っている。
 チェオノ侯爵家は魔法道具に長けた家だから、私が関わった魔法道具だと疑われることはないようだ。

「ルクル様の魔法道具を、私達が取引に使って本当によろしいのですか?」

「はい。使った人の感想で、新たな発見を得られることもあります」

「それもそうですね……性能がよすぎて、ルクル様が関わっていると疑う人が現れるかもしれませんので、信頼できる方しか取引致しません」

 ユアン様は侯爵家だから、もし貴族の誰かが「魔法道具の性能がいいからルクルを捕らえている」なんて言えば不敬になる。
 チェオノ侯爵家は質のいい魔法道具を扱っていたから、性能が向上してもおかしくはなかった。

 魔法道具についての話をして――そろそろ問題が発生しそうだと考えた私は、ユアン様に話しておきたいことがあった。
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