上 下
79 / 88

第79話

しおりを挟む
 呪いを解いたことで、ウルクには魔法の効力がわかったらしい。
 私は時間が経てば意識が戻っていたけど、その後はリオナの元へ行き従っていたようだ。

 呪いを解いた後に、鑑定魔法を私に使うことで判明したらしい。
 それなら……それを証拠に、リオナを追い詰めたかった。

「これからリオナを、処罰することができそうです」
「処罰する必要はなさそうだ。リオナはもう生きていない」
「えっ?」

 ウルクの発言を聞き、私は困惑する。
 呪いが返っているとは聞いたけど、生きていないとは思わなかった。
 処罰する準備をしなくてもいいようで、その理由をウルクが話してくれる。

「リオナは呪いが失敗した反動により、命を落としている」
「魔法が失敗した時の反動は知っていますけど、呪魔法はそれほどですか」
「距離も離れているし、全力で呪いをかけようとした末路だ」

 恐らくリオナは、ウルクが呪いを解けないと考えて魔法を使っている。
 その呪いを解くことができてリオナが生きていないのなら、間違いなくランアス国は終わりだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

いくら時が戻っても

ちくわぶ(まるどらむぎ)
恋愛
大切な書類を忘れ家に取りに帰ったセディク。 庭では妻フェリシアが友人二人とお茶会をしていた。 思ってもいなかった妻の言葉を聞いた時、セディクは――― 短編予定。 救いなし予定。 ひたすらムカつくかもしれません。 嫌いな方は避けてください。 ※この作品は小説家になろうさんでも公開しています。

今から婚約者に会いに行きます。〜私は運命の相手ではないから

毛蟹葵葉
恋愛
婚約者が王立学園の卒業を間近に控えていたある日。 ポーリーンのところに、婚約者の恋人だと名乗る女性がやってきた。 彼女は別れろ。と、一方的に迫り。 最後には暴言を吐いた。 「ああ、本当に嫌だわ。こんな田舎。肥溜めの臭いがするみたい。……貴女からも漂ってるわよ」  洗練された都会に住む自分の方がトリスタンにふさわしい。と、言わんばかりに彼女は微笑んだ。 「ねえ、卒業パーティーには来ないでね。恥をかくのは貴女よ。婚約破棄されてもまだ間に合うでしょう?早く相手を見つけたら?」 彼女が去ると、ポーリーンはある事を考えた。 ちゃんと、別れ話をしようと。 ポーリーンはこっそりと屋敷から抜け出して、婚約者のところへと向かった。

どうぞ、(誰にも真似できない)その愛を貫いてくださいませ(笑)

mios
恋愛
公爵令嬢の婚約者を捨て、男爵令嬢と大恋愛の末に結婚した第一王子。公爵家の後ろ盾がなくなって、王太子の地位を降ろされた第一王子。 念願の子に恵まれて、産まれた直後に齎された幼い王子様の訃報。 国中が悲しみに包まれた時、侯爵家に一報が。

王子として育てられた私は、隣国の王子様に女だとバレてなぜか溺愛されています

八重
恋愛
リオは女しか生まれない呪いをかけられた王族の生まれで、慣習通り「王子」として育てられた。 そして17歳になったリオは隣国との外交担当に任ぜられる。 しかし、外交公務で向かった隣国にて、その国の第一王子フィルに女であることがバレてしまう。 リオはフィルがまわりに秘密をばらさないか心配になり、しょっちゅうフィルのもとに通う。 フィルはそんなリオを冷たくあしらうが、ある日フィルはリオを押し倒す。 「男を甘く見るな」 急な恋愛展開をきっかけに、二人は急接近して……。

愛なんてどこにもないと知っている

紫楼
恋愛
 私は親の選んだ相手と政略結婚をさせられた。  相手には長年の恋人がいて婚約時から全てを諦め、貴族の娘として割り切った。  白い結婚でも社交界でどんなに噂されてもどうでも良い。  結局は追い出されて、家に帰された。  両親には叱られ、兄にはため息を吐かれる。  一年もしないうちに再婚を命じられた。  彼は兄の親友で、兄が私の初恋だと勘違いした人。  私は何も期待できないことを知っている。  彼は私を愛さない。 主人公以外が愛や恋に迷走して暴走しているので、主人公は最後の方しか、トキメキがないです。  作者の脳内の世界観なので現実世界の法律や常識とは重ねないでお読むください。  誤字脱字は多いと思われますので、先にごめんなさい。 他サイトにも載せています。

諦めた令嬢と悩んでばかりの元婚約者

ちくわぶ(まるどらむぎ)
恋愛
愛しい恋人ができた僕は、婚約者アリシアに一方的な婚約破棄を申し出る。 どんな態度をとられても仕方がないと覚悟していた。 だが、アリシアの態度は僕の想像もしていなかったものだった。 短編。全6話。 ※女性たちの心情描写はありません。 彼女たちはどう考えてこういう行動をしたんだろう? と、考えていただくようなお話になっております。 ※本作は、私の頭のストレッチ作品第一弾のため感想欄は開けておりません。 (投稿中は。最終話投稿後に開けることを考えております) ※1/14 完結しました。 感想欄を開けさせていただきます。 様々なご意見、真摯に受け止めさせていただきたいと思います。 ただ、皆様に楽しんでいただける場であって欲しいと思いますので、 いただいた感想をを非承認とさせていただく場合がございます。 申し訳ありませんが、どうかご了承くださいませ。 もちろん、私は全て読ませていただきます。

婚約者に好きな人がいると言われました

みみぢあん
恋愛
子爵家令嬢のアンリエッタは、婚約者のエミールに『好きな人がいる』と告白された。 アンリエッタが婚約者エミールに抗議すると… アンリエッタの幼馴染みバラスター公爵家のイザークとの関係を疑われ、逆に責められる。 疑いをはらそうと説明しても、信じようとしない婚約者に怒りを感じ、『幼馴染みのイザークが婚約者なら良かったのに』と、口をすべらせてしまう。 そこからさらにこじれ… アンリエッタと婚約者の問題は、幼馴染みのイザークまで巻き込むさわぎとなり―――――― 🌸お話につごうの良い、ゆるゆる設定です。どうかご容赦を(・´з`・)

【完結】高嶺の花がいなくなった日。

恋愛
侯爵令嬢ルノア=ダリッジは誰もが認める高嶺の花。 清く、正しく、美しくーーそんな彼女がある日忽然と姿を消した。 婚約者である王太子、友人の子爵令嬢、教師や使用人たちは彼女の失踪を機に大きく人生が変わることとなった。 ※ざまぁ展開多め、後半に恋愛要素あり。

処理中です...