何もできない王妃と言うのなら、出て行くことにします

天宮有

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第69話

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ドスラ視点

 俺はレオウから貰った魔法道具で、エルノアを捕らえる光景を見ようとしていた。

 正面にある板状の魔法道具から映像が映し出されて、ウルクは追い詰められていく。
 それなのに……エルノアが何かを言った瞬間に形勢が逆転し、レオウが倒されていた。

「馬鹿な!? ウルクの魔法が、昨日よりも遥かに強くなっている!?」

 昨日の魔法道具店で使った魔法と同じなのに、威力は次元が違う。
 何が起きたのか理解できないでいると、隣にいるリオナが説明する。

「エルノアが結界魔法を使い、ウルクを強化したのでしょう」
「なっっ……それだけで、ここまで変わるものなのか!?」

 結界魔法で強化されたウルクは、規格外の強さだった。
 俺は呆然と眺めているが、リオナが冷静に話す。

「ドスラ様、落ちついてください。ここまで全てが私の計画通りです」
「なに……レオウがやられることも、リオナの計画だというのか?」
 
 その後、俺はリオナから計画の全てを聞く。
 全ては魔法組織を潰すためだと、俺はこれから知ることとなる。
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