何もできない王妃と言うのなら、出て行くことにします

天宮有

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第59話

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ドスラ視点

 俺は部屋で、魔法組織のリーダーであるレオウが持ってきた魔法道具を眺めていた。

 隣にはリオナがいて、俺は目の前にある横長の板を眺めている。
 レオウが従えた動物と視界が繋がっているようで、そこにはウルクの魔法で倒される魔法使い達の姿があった。

「全方位から全力の魔法を繰り出されたのに一瞬で消滅させ、動揺した隙に魔力を飛ばして倒していますね」
「兵士長のヒルゴがやられたと聞いて信じられなかったが、魔法王子というのはあれ程までに強いのか……」

 傍にいたエルノアにも魔法の攻撃が迫っていたが、ウルクは守りながら反撃して倒せている。
 勝てるわけがないと考えてしまうと、リオナが俺を眺めて話す。

「ここまではレオウの推測通りです」
「そ、そうだったな。ウルクの魔力を削り、翌日に決着をつけると言っていた!」

 今ウルクがいる街は、異変が起きたから冒険者達が調査をするようだ。
 翌日に冒険者が減った王都へ戻った際にウルクを倒すようで、エルノアが戻ってくるとこの時の俺は考えていた。
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