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第53話

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 私としては、結界を張って二―ルド国の人達を守りたかった。

 決意を話すと、ウルクは納得してくれる。
 そして話してくれる内容に、私は驚くことになっていた。

「わかった……エルノアには隠していたが、異変が起きている街がある」
「そうなんですか?」
「調査を頼まれて、俺としてはエルノアの傍を離れたくないとも思っていたが……その街へ、一緒に行くとしよう」

 どうやら魔法組織は、もう行動をはじめていたらしい。
 森と同じように魔法道具を使い街に異変を起こしているのなら、私が結界魔法を使うことでわかりそうだ。

「わかりました。私はウルク様と一緒に行きます」
「ありがとう。危険だから、エルノアは俺の傍を離れないで欲しい」

 ランアス国が協力しているなら、私を狙う可能性がある。
 ウルクの発言を聞いて頷き、私は傍を離れることはない。

 王家しか知らないけど、私はウルクの妻になっている。
 これからも一緒にいたくて――私は、ウルクと街へ向かおうとしていた。
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