何もできない王妃と言うのなら、出て行くことにします

天宮有

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第48話

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ドスラ視点

 魔法組織のリーダーレオウが現れて、俺は計画を聞いていた。

 数年前――少年だったウルク王子は、様々な国を巡っていたらしい。
 その際に魔法組織のメンバーを何人も捕えたようで、レオウは復讐するための準備をしていたようだ。

「ウルクは二―ルド国に戻り、魔法組織と関わらなくなったが……同胞を捕え、処刑したことは今でも許せない」
「排除するため、隣国のランアス国を支配することにしました」

 近場を拠点にして、ウルクの実力を把握して全戦力で二―ルド国に乗り込むらしい。
 レオウの魔法があれば、相手が魔法王子として有名なウルクでも倒せると俺は確信していた。

「リオナの計画は無茶だと思っていたけど、本当にドスラ王の側妃になれたことには驚いたよ」
「今の私は、本当にドスラ様を愛しています」
 
 発言が本当なのかわからないが、もうリオナがいなければランアス国は終わってしまう。
 俺も協力者となっているから……現状、ランアス国で一番偉いのは間違いなくリオナだった。
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