何もできない王妃と言うのなら、出て行くことにします

天宮有

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第46話

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ドスラ視点

 宰相サウスの話を聞き、俺はリオナの部屋に向かった。

 ランアス国は守られているから、俺はリオナの仲間について調べていない。
 それでも……幾つもの国を滅ぼした魔法組織という集団の一員なのかは、聞いておく必要がある。

 部屋の中に入り、俺はリオナに話す。
 先ほどまでサウスから聞いた内容を聞いて、リオナは冷静に言う。

「国を守っている魔法道具だけで魔法組織の物だと気付くとは、サウス様は流石ですね」
「なっっ……本当にリオナは、国を幾つも滅ぼしている組織の一員なのか!?」

 否定しないリオナを見て、俺は叫ぶ。
 そして――俺とリオナしかいない部屋で、何もない場所から一人の美青年が現れた。

「リオナから連絡があり飛んで来たが、ドスラ陛下がいるとは思わなかったな」
「なっっ……どこから現れた!?」
「紹介します。彼が魔法組織のリーダーのレオウです」

 驚愕している俺に対して、リオナが説明する。
 飛んで来たという辺り、空間を瞬間移動する魔法が使えるようだ。

 世界中でも数人しかいない瞬間移動の魔法を使い、俺の元に現れた。
 その魔法の実力で――魔法組織のリーダーが嘘ではないと、俺は確信していた。
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