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第25話

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 兵士長ヒルゴは城から出て行き、同行していた兵士達も私を連れ戻すことを諦めたようだ。

 応接室には私とウルクだけになって、聞いておきたいことがある。

「兵士長の全魔力でも、ウルク様は余裕で対処できたのですね」
「平然としてみせたけど、余裕ではなかったな……攻撃してくるとわかっていたから、完全に防ぐことができた」

 ウルクは敵の魔力を上回る魔力を使うことで、魔法を打ち消すことができるらしい。
 それでも攻撃を防ぐと意識しなければならないから、不意打ちの場合は危なかったようだ。

「そうでしたか……危険な目に合わせてしまい、申し訳ありません」
「エルノアが謝る必要はない。兵士長と会うことで、ドスラを消すため行動できた」

 ウルクは魔法を使い兵士長を錯乱させる準備をして、城に戻すことでドスラを消そうとしている。
 成功すればドスラは兵士長の攻撃を受けて終わるけど、ウルクの話が続く。

「ドスラの傍にリオナがいたら、防がれて終わりそうだ……兵士長がここまで来たのは、リオナの提案かもしれない」

 リオナの方が強いから、兵士長を利用してもドスラを倒せないと推測している。
 そして兵士長が二―ルド国へ来たのは、リオナが関わっているとウルクは考えていた。
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