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第15話

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 私はウルクと対面して、リオナのことを話している。
 今までの出来事を思い返すと、私を「何もできない王妃」と言い始めたのはリオナだ。

「ウルク様の仰る通り、実力を隠していれば私が結界を消しても反動を受けることはありません」
「そうなると……リオナは、ランアス国で最も強力な魔法使いで間違いない」

 私の結界を認識できた魔法使いは、今までウルクしか会ったことがない。
 リオナは城に雇われている魔法使い達より遙かに強いこととなるけど、活躍を聞いていると納得できた。

「私の結界を把握した上で「何もできない王妃」とドスラに言っていたのなら、今の惨状を予想していたのかもしれません」
「ランアス国が滅びるかもしれないのに、王妃となるためエルノアを蔑んでいたのは理解できないな」

 確かに……予想できたはずなのに、今のランアス国で新しく王妃となるのは意味がわからない。
 目的がわからず不安になってしまうと、ウルクが話す。

「リオナの目的はわからないが、俺はエルノアを守ってみせよう」
「ありがとうございます……ウルク様がいますから、何も問題ありません」

 不安が顔に出てしまったようで、ウルクが守ると言ってくれる。
 それが嬉しくて……私も、ウルクの力になりたかった。
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