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第4話
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ドスラ視点
エルノアが去ってから数時間が経ち――俺は玉座に座り、これからのことを考えていた。
「側妃のリオナを王妃とすれば、ランアス国は更に繁栄するだろう」
思わず呟いてしまうと、俺の傍にリオナが来てくれる。
魔法使いとして優秀で、何もできないエルノアよりもリオナを王妃にしたかった。
今まで宰相のサウスに言われたせいで無理だったが……国王は俺なのだから、リオナを王妃するべきだろう。
「ドスラ様の仰る通りです。何もできないエルノアなど、消えて当然でしょう」
「ああ! もう城の者に広めるよう伝えているし、これで何も問題ない――」
「――ドスラ陛下! エルノア様を今すぐに連れ戻してください!!」
俺がリオナと話していると、玉座の間に男の声が響く。
城で最も強いとされる兵士長がやって来て、焦りながらエルノアを連れ戻せと叫ぶ姿に、俺は困惑するしかない。
「な、なんだ……? 訓練が激しかったのか、兵士達は倒れていたと聞いているが」
「訓練によるものではありません! 私達は今までエルノア様の結界を失った反動で倒れていました!」
「ばっ、馬鹿な!?」
兵士達が倒れていると報告を聞いた時、そんな話は聞いていない。
恐らく「何もできない王妃を連れ戻して欲しい」と言えば、国王の俺が怒るとでも考えたのだろう。
兵士長から報告を聞き……エルノアの結界魔法は実在しているようで、俺は焦る。
それでも隣にリオナがいたから、俺はエルノアを戻すと言いたくなかった。
「城の者達に、王都でエルノアが王妃でなくなったことを広めろと命じた。もう戻す気はない!」
「そ、そんな……」
「兵士達が動けるようになったのなら、もう問題ないだろう!」
エルノアが結界の強化をやめた反動で倒れたようだが、今は動けている。
これ以上は何も起きないだろうと、俺は考えてしまう。
数日が経ち、他国に行っていた宰相サウスが、城に戻ってきた。
それから俺は――エルノアを追い出したことを、後悔するようになる。
エルノアが去ってから数時間が経ち――俺は玉座に座り、これからのことを考えていた。
「側妃のリオナを王妃とすれば、ランアス国は更に繁栄するだろう」
思わず呟いてしまうと、俺の傍にリオナが来てくれる。
魔法使いとして優秀で、何もできないエルノアよりもリオナを王妃にしたかった。
今まで宰相のサウスに言われたせいで無理だったが……国王は俺なのだから、リオナを王妃するべきだろう。
「ドスラ様の仰る通りです。何もできないエルノアなど、消えて当然でしょう」
「ああ! もう城の者に広めるよう伝えているし、これで何も問題ない――」
「――ドスラ陛下! エルノア様を今すぐに連れ戻してください!!」
俺がリオナと話していると、玉座の間に男の声が響く。
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「な、なんだ……? 訓練が激しかったのか、兵士達は倒れていたと聞いているが」
「訓練によるものではありません! 私達は今までエルノア様の結界を失った反動で倒れていました!」
「ばっ、馬鹿な!?」
兵士達が倒れていると報告を聞いた時、そんな話は聞いていない。
恐らく「何もできない王妃を連れ戻して欲しい」と言えば、国王の俺が怒るとでも考えたのだろう。
兵士長から報告を聞き……エルノアの結界魔法は実在しているようで、俺は焦る。
それでも隣にリオナがいたから、俺はエルノアを戻すと言いたくなかった。
「城の者達に、王都でエルノアが王妃でなくなったことを広めろと命じた。もう戻す気はない!」
「そ、そんな……」
「兵士達が動けるようになったのなら、もう問題ないだろう!」
エルノアが結界の強化をやめた反動で倒れたようだが、今は動けている。
これ以上は何も起きないだろうと、俺は考えてしまう。
数日が経ち、他国に行っていた宰相サウスが、城に戻ってきた。
それから俺は――エルノアを追い出したことを、後悔するようになる。
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