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第50話

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ダーロス視点

 数日が経って――リザの報告を聞き、俺は歓喜することとなる。
 
「お父様から、魔法道具による報告がありました……リーゼは今、ラーグ国にいるようです」

「本当か!」

 リーゼは移動魔法が使えるから、城に一瞬で入ってくることができる。
 早急に排除して従わせたかったが、場所が判明したことに安堵するしかない。

「はい。お父様は明日ラーグ国にある冒険者ギルドに行き、リーゼを説得するようです」

「説得して戻ってくるとは思えないが、ラゾードの好きにさせておこう……俺達もラーグ国に向かい、リーゼを排除する!」

 禁魔法が使えるリザなら、どれだけ強くともリーゼに負けるわけがない。
 今のリザは移動魔法が使えて、ラーグ国には行ったことがある。
 これから俺達はラーグ国に向かい、リーゼを倒すため準備することにしていた。

 ローティア家の領主ラゾードが説得しても、リーゼが戻るとは思えない。
 場所を知ることができただけで十分で――リザを使い、リーゼを倒そうとしていた。
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