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第47話

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ダーロス視点

 国王との話が終わり、俺は部屋に戻る。
 部屋には新しい婚約者となったリザがいて、俺は廊下を歩き呟く。

「リザが禁魔法を使えるようになったことで、俺の計画通りに進んでいる」

 本来はリザではなく、リーゼに禁魔法を覚えさせる予定だった。

 魔物を増やして狂暴化させた後、禁魔法で魔物の俺を主だと思わせる。
 まだ実験段階で支配できた魔物は少ないが、支配した魔物を使いバディア国の被害を減らすことに成功した。

「俺は禁魔法が使えないが……薬と魔法道具で、禁魔法が使えるリザだけは従わせることができた」

 そしてリザは、禁魔法で城内の全員を従わせることができている。
 国王は不安になっていたが、俺の発言を全て信じるようになっていた。

「今のリザは無敵で、地下には俺に従う魔物の軍隊がある。冒険者が突入してきたとしても、何も問題はないはずだった……」

 リザを従わせることに成功するも、不安なこともある。

 バディア国を捨てたリーゼは、とてつもない魔法の実力があった。
 俺が危惧しているのは、リーゼが移動魔法を使えることだ。
 移動魔法を使って城に侵入してこないのは、冒険者ギルドから指示を受けているからかもしれない。

 計画通り進む中で――俺はリーゼに、恐怖していた。
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