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第27話

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ダーロス視点

 俺は城にリザを呼んで、リーゼについて話し合う。
 リーゼを連れ戻すのが理想だが、リザに疑われることは避けたかった。

 今までのリーゼの行動を知ったリザは、唖然としていた。
 そんなリザに対して、俺は話す。

「これからリーゼが活躍が知られれば、勘当したことでローティア家の評判が悪くなってしまいそうだな」

「そ、それは……仕方のないことでしょう」

 俺はローティア家にリーゼの利用価値を話し、連れ戻すよう動かそうとしていた。
 リーゼの実力を知って呆然としているリザに、俺は話す。

「リーゼを連れ戻せば、何も問題はない……そう思わないか?」

「それはそうですけど、リーゼが戻るとは思えません」

「どうかな。平民としての暮らしが嫌なら、貴族に戻る状況を受け入れるだろう……行動しなければ、始まらないのではないか」

 恐らくリーゼが戻ることはないが、とにかく今どこに滞在しているのかは知っておきたい。
 その為にローティア公爵家を利用したいだけで、説得に失敗したら別の手段を考えるだけだ。

 これからリーゼを従わせるためには、準備が必要となる。
 そのためなら――リザがどんな目に合っても構わないと、俺は考えるようになっていた。
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