婚約者を奪われた私が悪者扱いされたので、これから何が起きても知りません

天宮有

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第20話

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 シレッサ子爵領で問題が発生したと聞いてから、数週間が経っていた。

 その後も私とリックは、部屋でレアスから報告を聞いている。
 全て自業自得だと考えていると、レアスが話す。

「ザノーク様とシレッサ家の領主が、ここへ向かっているようです」

「……えっ?」

「明日には到着するようですが、恐らく助けを求めるつもりなのでしょう」

「それ以外に、考えられないな」

 レアスの発言に、リックが賛同する。
 私も同じ考えだけど、もう私達が何をしても無意味だ。

「私は家族の縁を切られたわけではありませんけど、シレッサ子爵家と関わる気はありません」

「領主がカルラに関わるなと叫んだことは、俺が聞いている。何を言われても拒むことができそうだ」

「そうですね。全てシレッサ子爵家とザノーク様の自業自得です」

 レアスの発言を聞いて、私とリックは頷く。
 私の父と元婚約者ザノークが、アーバス侯爵家の屋敷に向かっている。
 それでも私は、冷静に対処することができそうだ。
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