婚約者を奪われた私が悪者扱いされたので、これから何が起きても知りません

天宮有

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第14話

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リック視点

 俺は部屋で、レアスとこれからについて話している。
 カルラはシレッサ家に呆れていたから、助けることはないはずだ。

「これから、シレッサ家はどうするだろうか?」

「もう全て手遅れです。それでも……事前にカルラ様の提案を聞けば問題なかったと考えそうなので、カルラ様を頼る可能性はあるでしょう」

 シレッサ家やザノークがカルラを頼ったとしても、もう意味がない。
 どうしようもない状況になっているのだから、関わりたくなかった。

「カルラがいなくなった時点で現状を危惧し、領民の多くが移民しているようだ」

「領地と心中するつもりの方々は仕方ないでしょう。シレッサ家の領主を信じた結果です」

「そうだな……カルラが危険な目に合わないよう、警戒はしておこう」

 もし助けを求めてきたとしても、アーバス侯爵家は助ける気が一切ない。
 そうなればカルラを逆恨みして、何か行動を起こす可能性はある。
 俺が一番危惧していることで――カルラを必ず守ると、俺は決意していた。
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