私を捨てて後悔したようですけど、もうあなたと関わりません

第４０話

　先生も協力してくれて、私も襲撃した人を倒していく。
　襲撃した１０人は、私の見た目が変わると全員困惑した様子で周辺を眺めていた。

　逃げる気もないようで、問題なく全員捕らえることに成功する。
　助けてくれたザダムに、私は頭を下げてお礼を伝えた。

「ザダム様、ありがとうございます」

「当然のことをしただけだ。今からキャシーを元に戻すとしよう」

　そう言って、ザダムが私の顔に向かって魔法をかける。
　何が起こっているのかわからなかったけど、教室は明らかに驚いていた。

「キャシー様の見た目を変えただけで敵が動かなくなったのは、何か理由があるのでしょうか？」

　ザダムは私の見た目を、魔法で変えることができたようだ。
　魔法学園の先生でも、見た目を変えただけで問題を対処した理由がわからないらしい。

　確実に私を消すための戦力をクノレラは用意して、奇襲を仕掛けた。
　それでも冷静に対応できたザダムは、事前に知っていそう。
　そしてザダムは教室の人達に、魅了魔法の力について話そうとしていた。