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第34話

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ラウド視点

 クノレラは、魅了魔法が解ける原因のキャシーを排除するために動こうとしていた。
 
 もう俺の魅了魔法は自力で解けているが、演技をしてキャシーを排除させるために仕向ける。
 誓約書を書かせて慰謝料を奪い取り、父上に失望されてしまう。
 それは耐えがたい屈辱で――俺は、キャシーを全力で消すことを決意していた。

「キャシーを消すと言ったが、具体的にどうするつもりだ?」

「そうですね。私が魅了している人に協力してもらい、計画を立てていきます」

「そうか。できることなら俺も協力する。なんでも言って欲しい!」

 これは魅了されているふりでもあるが、俺の本心だ。
 キャシーを排除するためなら、俺はどんな手でも使うつもりでいる。
 その発言を聞いて、クノレラは笑顔を浮かべた。

「ありがとうございます……ラウド殿下には、やって欲しいことがあります」

 そして俺は、クノレラの提案に驚愕する。
 断りたくなってしまうが、これは俺の方から提案したことだ。

 魅了されていた時の言動を思い返すと、俺はクノレラを全肯定している。
 反対すれば疑われて魅了される可能性があり、そうなると全てが終わるだろう。

 俺は賛同して協力するしかなくて――その後、俺はクノレラの力に恐怖することとなる。
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