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第10話

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ラウド視点

 キャシーとの婚約破棄をしてすぐに、俺はクノレラに告白した。
 クノレラは最初はキャシーのことで困惑していたが、説得することに成功する。
 学園内でも親しくして、クノレラを婚約者にする手続きも行っていた。

 婚約破棄してから数日が経ち、俺はクノレラと婚約する。
 そして――元婚約者キャシーが、隠していた実力を発揮した。

■◇■◇■◇■◇■

 キャシーは魔法の授業で、今までとは比べものにならない完成された魔法を扱う。
 先生は絶賛して生徒達も注目し、婚約を破棄した俺の評判は落ちていた。

 そして――俺は、キャシーと関わらないという約束を破ってしまう。
 数日が経って慰謝料を支払ったようで、俺は国王から糾弾されていた。
 部屋で1人になった俺は、現状に憤りながら叫ぶ。

「クソッッッ! まさかキャシーが、あれ程まで魔法の実力があるとは!!」

 俺もキャシーの魔法に見蕩れてしまい、行動に出てしまった。
 クノレラが魔法を成功させなかったから、比べたしまい焦っていたのだろう。
 今日までの出来事を思い返し、俺は嘆くしかない。

「キャシーについて詳しく知っておくべきだった。どうして、俺は婚約を破棄したんだ……」 

 今になって俺は、キャシーを捨てたことを後悔するしかない。
 後悔した結果――俺の体に、異変が起きようとしていた。 
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