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第15話
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私達は馬車に乗って、元姉エイダと自称領主ヴァンの元へ向かっている。
政府の役人と名乗ったアウスは、お父様が信用している人のようだ。
私も何度か顔を合わせたことがあるし、今まで予想通りに進んでいる。
私の隣にはセインが座り、アウスとは対面していた。
微笑みを浮かべてアウスが私を眺めて、気になったのかセインが尋ねる。
「アウス様、私の婚約者サフィラ様が気になるのですか?」
「会ったのは数年前なので、成長に驚いています……私の娘も、幸せに生きて欲しいものです」
「そ、そうですか」
セインが顔を赤くして俯くけど、もしかしたらアウスに嫉妬していたのかもしれない。
そんなセインをアウスは眺めて微笑みながら、これからの予定を話してくれる。
「これから聖水化の魔法道具を扱う職人のリーダーを乗せて、ウォルク伯爵家の屋敷に向かいます」
「はい……この半年間、様々な人達に多大な迷惑をかけてしまいました」
「謝るべきは、調査に時間がかかった私達政府の方でしょう。サフィラ様は何も気にする必要がありません」
そう言われて――私達は、聖水化の魔法道具の職人のリーダーに会うこととなっていた。
政府の役人と名乗ったアウスは、お父様が信用している人のようだ。
私も何度か顔を合わせたことがあるし、今まで予想通りに進んでいる。
私の隣にはセインが座り、アウスとは対面していた。
微笑みを浮かべてアウスが私を眺めて、気になったのかセインが尋ねる。
「アウス様、私の婚約者サフィラ様が気になるのですか?」
「会ったのは数年前なので、成長に驚いています……私の娘も、幸せに生きて欲しいものです」
「そ、そうですか」
セインが顔を赤くして俯くけど、もしかしたらアウスに嫉妬していたのかもしれない。
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