6 / 13
第6話
しおりを挟む
私がニールド国に住むようになってから、数ヶ月が経っていた。
ランアス国は総力をあげて私を捜索しているようだけど、ニールド国にいるなんて想像できないはず。
今まで怪しまれたことはなくて、今日は部屋でラーサーから報告を聞いていた。
「結界が壊れたことで、ランアス国を狙い様々なモンスターが侵攻しているようです」
「予想できたことですけど……侵攻に対して、ランアス国は何か行動を起こしましたか?」
結界が壊れたと知った時点で、対処しようと動くはずだ。
私は尋ねると、ラーサーの返答に驚くことになる。
「そうですね。まず結界を調査することにしたようですが、ドスラ王子が反対したようです」
「それは……結界を壊した張本人だと、知られてしまう可能性があったからですね」
本来の予定なら、全て私のせいにできていた。
その私がランアス国にいないのだから、結界を調査するのは予想できるはずだ。
ドスラとリオナは何も考えていないと、今までの報告から察してしまう。
「結界を調べるのは当然の行動なので、反対しても調べるに決まっています」
「ドスラは私のせいにしようとしていますけど、詳しく調査すれば元凶がわかりそうです」
本来なら、私の命を使い結界を直すことにより全て解決させようとしていた。
その手段が使えないからこそ、結界を調べることで原因が判明しそうだ。
「魔法道具で変装しているから、エルノア様だとバレることはありません。一度、俺とランアス国を見に行きませんか?」
「……えっ?」
今後のことを思案している私に対して、ラーサーが提案する。
結界が壊れたランアス国の惨状を、ラーサーは確認したいようだ。
ランアス国は総力をあげて私を捜索しているようだけど、ニールド国にいるなんて想像できないはず。
今まで怪しまれたことはなくて、今日は部屋でラーサーから報告を聞いていた。
「結界が壊れたことで、ランアス国を狙い様々なモンスターが侵攻しているようです」
「予想できたことですけど……侵攻に対して、ランアス国は何か行動を起こしましたか?」
結界が壊れたと知った時点で、対処しようと動くはずだ。
私は尋ねると、ラーサーの返答に驚くことになる。
「そうですね。まず結界を調査することにしたようですが、ドスラ王子が反対したようです」
「それは……結界を壊した張本人だと、知られてしまう可能性があったからですね」
本来の予定なら、全て私のせいにできていた。
その私がランアス国にいないのだから、結界を調査するのは予想できるはずだ。
ドスラとリオナは何も考えていないと、今までの報告から察してしまう。
「結界を調べるのは当然の行動なので、反対しても調べるに決まっています」
「ドスラは私のせいにしようとしていますけど、詳しく調査すれば元凶がわかりそうです」
本来なら、私の命を使い結界を直すことにより全て解決させようとしていた。
その手段が使えないからこそ、結界を調べることで原因が判明しそうだ。
「魔法道具で変装しているから、エルノア様だとバレることはありません。一度、俺とランアス国を見に行きませんか?」
「……えっ?」
今後のことを思案している私に対して、ラーサーが提案する。
結界が壊れたランアス国の惨状を、ラーサーは確認したいようだ。
41
お気に入りに追加
711
あなたにおすすめの小説

捨てた私をもう一度拾うおつもりですか?
ミィタソ
恋愛
「みんな聞いてくれ! 今日をもって、エルザ・ローグアシュタルとの婚約を破棄する! そして、その妹——アイリス・ローグアシュタルと正式に婚約することを決めた! 今日という祝いの日に、みんなに伝えることができ、嬉しく思う……」
ローグアシュタル公爵家の長女――エルザは、マクーン・ザルカンド王子の誕生日記念パーティーで婚約破棄を言い渡される。
それどころか、王子の横には舌を出して笑うエルザの妹――アイリスの姿が。
傷心を癒すため、父親の勧めで隣国へ行くのだが……

私を売女と呼んだあなたの元に戻るはずありませんよね?
ミィタソ
恋愛
アインナーズ伯爵家のレイナは、幼い頃からリリアナ・バイスター伯爵令嬢に陰湿ないじめを受けていた。
レイナには、親同士が決めた婚約者――アインス・ガルタード侯爵家がいる。
アインスは、その艶やかな黒髪と怪しい色気を放つ紫色の瞳から、令嬢の間では惑わしのアインス様と呼ばれるほど人気があった。
ある日、パーティに参加したレイナが一人になると、子爵家や男爵家の令嬢を引き連れたリリアナが現れ、レイナを貶めるような酷い言葉をいくつも投げかける。
そして、事故に見せかけるようにドレスの裾を踏みつけられたレイナは、転んでしまう。
上まで避けたスカートからは、美しい肌が見える。
「売女め、婚約は破棄させてもらう!」

【完結】裏切ったあなたを許さない
紫崎 藍華
恋愛
ジョナスはスザンナの婚約者だ。
そのジョナスがスザンナの妹のセレナとの婚約を望んでいると親から告げられた。
それは決定事項であるため婚約は解消され、それだけなく二人の邪魔になるからと領地から追放すると告げられた。
そこにセレナの意向が働いていることは間違いなく、スザンナはセレナに人生を翻弄されるのだった。
婚約破棄宣言は別の場所で改めてお願いします
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【どうやら私は婚約者に相当嫌われているらしい】
「おい!もうお前のような女はうんざりだ!今日こそ婚約破棄させて貰うぞ!」
私は今日も婚約者の王子様から婚約破棄宣言をされる。受け入れてもいいですが…どうせなら、然るべき場所で宣言して頂けますか?
※ 他サイトでも掲載しています


婚約破棄とはどういうことでしょうか。
みさき
恋愛
「お前との婚約を破棄する!」
それは、出来ません。だって私はあなたの婚約者ではありませんから。
そもそも、婚約破棄とはどういう事でしょうか。
※全三話
※小説家になろうでも公開しています

婚約者が幼馴染のことが好きだとか言い出しました
マルローネ
恋愛
伯爵令嬢のテレーズは学園内で第6王子殿下のビスタに振られてしまった。
その理由は彼が幼馴染と結婚したいと言い出したからだ。
ビスタはテレーズと別れる為に最悪の嫌がらせを彼女に仕出かすのだが……。

【完結・全10話】偽物の愛だったようですね。そうですか、婚約者様?婚約破棄ですね、勝手になさい。
BBやっこ
恋愛
アンネ、君と別れたい。そういっぱしに別れ話を持ち出した私の婚約者、7歳。
ひとつ年上の私が我慢することも多かった。それも、両親同士が仲良かったためで。
けして、この子が好きとかでは断じて無い。だって、この子バカな男になる気がする。その片鱗がもう出ている。なんでコレが婚約者なのか両親に問いただしたいことが何回あったか。
まあ、両親の友達の子だからで続いた関係が、やっと終わるらしい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる