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第11話

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 私は昨日のラウドが試験の結果で取り乱していたこと、そして気になっていることを話す。

「あの時、クノレラ様が私を睨んでいた気がしましたけど……大丈夫でしょうか?」

 思い過ごしかもしれないけど、気になってしまう。

 ラウドが取り乱して、クノレラの成績も落ちていると話をしていた時……クノレラは私に対して怒っていた。

 本来は取り乱しているラウドに怒るはずなのに、何か理由があるのかもしれない。

「そんなことがあったのか……クノレラ様が何かしてくるのかもしれないが、心配することはない」

「サダム様が言うのなら大丈夫だと思いますけど、相手は公爵家の令嬢ですよ?」

「俺とキャシーの魔法の実力は王家が認める程だ。相手が公爵家だとしても、証拠さえ手に入れば対処してくれる」

 私が不安になっていたけど、サダムの話で安堵することができていた。

 そしてサダムは、私を眺めて告げる。
 
「クノレラがどんなことをしてきたとしても――キャシーは、俺が必ず守ってみせる」

「はい。サダム様、ありがとうございます」

 必ず守ると断言してくれたサダムが嬉しくて、私は幸せだと実感していた。
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