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第38話
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私が家に戻らないと伝えると、ルアンは取り乱す。
「この女が結界を張っていた! 破棄したからこの国は破滅寸前になっている!」
ルアンは必死の形相になり、私が結界を破棄したと言い出す。
王家は結界が存在しないと広めていたことは判明しているから、暴露しても何の意味もなかった。
『念の為に発言を録音させてください――私は今より結界を破棄します。よろしいですね』
『好きにしろ! 結界など存在していないのだからな!!』
それでもルアンを諦めさせるため、私は以前録音していた魔法道具を起動させる。
本当は城に呼ばれてから全ての発言を録音しているけど、この部分だけで十分だ。
効果はあったようで、ルアンは大きく動揺していた。
「ぐぅっ……!? エ、エルノアが戻り結界を張り直せば、エリオース国は平和になるんだ!」
これでも諦めないことに呆れていると――騒ぎを聞きやって来たシロクが、ルアンの隣に立って話す。
「ルアン様……貴方は実の妹エルノアを剣で斬り、焼き払い存在を完全に抹消したはずですよね」
「なっっ!? なぜそのことを知っている!?」
シロクの発言を聞いて、ルアンは驚愕している。
どうやら王家には始末したと嘘の報告をしていたようで、シロクはそこまで調べていたらしい。
「この女が結界を張っていた! 破棄したからこの国は破滅寸前になっている!」
ルアンは必死の形相になり、私が結界を破棄したと言い出す。
王家は結界が存在しないと広めていたことは判明しているから、暴露しても何の意味もなかった。
『念の為に発言を録音させてください――私は今より結界を破棄します。よろしいですね』
『好きにしろ! 結界など存在していないのだからな!!』
それでもルアンを諦めさせるため、私は以前録音していた魔法道具を起動させる。
本当は城に呼ばれてから全ての発言を録音しているけど、この部分だけで十分だ。
効果はあったようで、ルアンは大きく動揺していた。
「ぐぅっ……!? エ、エルノアが戻り結界を張り直せば、エリオース国は平和になるんだ!」
これでも諦めないことに呆れていると――騒ぎを聞きやって来たシロクが、ルアンの隣に立って話す。
「ルアン様……貴方は実の妹エルノアを剣で斬り、焼き払い存在を完全に抹消したはずですよね」
「なっっ!? なぜそのことを知っている!?」
シロクの発言を聞いて、ルアンは驚愕している。
どうやら王家には始末したと嘘の報告をしていたようで、シロクはそこまで調べていたらしい。
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