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第19話
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私は上位冒険者のシロクに、結界について尋ねようとしていた。
「シロクさん。ここ最近の出来事について、教えてもらえないでしょうか」
「下位でも上位でも冒険者は対等だ。私のことはシロクでいい……ラーサーから聞いていると想うが、やはり結界が消えたと考えるべきだろう」
結界についてラーサーに話したのは、シロクのようだ。
「この世界を守る見えない力ですよね……何者かが、消したのでしょうか?」
ラーサーが尋ねると、シロクが首を左右に振るう。
「結界を破壊するのは不可能だ。可能性があるとすれば……結界を張った者が命を落とした場合だが、その時は誰かが結界を張り直せるはず」
「えっと……命を落とした場合だけですか?」
シロクの発言が気になり、私が尋ねる。
「どうした?」
「いえ……結界を自分から破棄した人がいたら、どうなりますか?」
「その場合は結界を張ることが難しい……張った者と結界は同調しているからな。故に大切にされているし、破棄して消えることはないだろう」
元兄ルアンが私を始末しようとした理由は、そこにあるのかもしれない。
この国の内情をシロクは知らないから、それはありえないと考えているようだ。
私は強化魔法を使っている時、ラーサーの心情がなんとなくわかるけど逆はない。
ラーサーは私の心情を把握できていないから、結界を張ったことは知らないままだ。
私がいる限り結界を張り直すことはできないようだけど……私は、エリオース国がどうなっても構わなかった。
「シロクさん。ここ最近の出来事について、教えてもらえないでしょうか」
「下位でも上位でも冒険者は対等だ。私のことはシロクでいい……ラーサーから聞いていると想うが、やはり結界が消えたと考えるべきだろう」
結界についてラーサーに話したのは、シロクのようだ。
「この世界を守る見えない力ですよね……何者かが、消したのでしょうか?」
ラーサーが尋ねると、シロクが首を左右に振るう。
「結界を破壊するのは不可能だ。可能性があるとすれば……結界を張った者が命を落とした場合だが、その時は誰かが結界を張り直せるはず」
「えっと……命を落とした場合だけですか?」
シロクの発言が気になり、私が尋ねる。
「どうした?」
「いえ……結界を自分から破棄した人がいたら、どうなりますか?」
「その場合は結界を張ることが難しい……張った者と結界は同調しているからな。故に大切にされているし、破棄して消えることはないだろう」
元兄ルアンが私を始末しようとした理由は、そこにあるのかもしれない。
この国の内情をシロクは知らないから、それはありえないと考えているようだ。
私は強化魔法を使っている時、ラーサーの心情がなんとなくわかるけど逆はない。
ラーサーは私の心情を把握できていないから、結界を張ったことは知らないままだ。
私がいる限り結界を張り直すことはできないようだけど……私は、エリオース国がどうなっても構わなかった。
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