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第8話
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ギレナが停学になってから、1週間が経っていた。
グリンから魔法を教わることで、私の成績は更によくなっていく。
次の試験では学年で一番優秀な生徒になれるとグリンに言われて、私は期待に応えたかった。
授業が終わり放課後になり、私の席にデュラドがやって来る。
ギレナが停学になってから評判が落ちているようで、デュラドが私に言う。
「今までのことは謝ろう! マイアは俺の婚約者に戻って欲しい!」
「デュラド様は、何を仰っているのですか?」
「婚約者に戻ると言っているんだ! ギレナは今回の件で婚約を破棄できるし、何も問題はない!」
どうやらデュラドとしては、問題を起こすギレナが嫌になったようだ。
切り捨てて関係を元に戻したいようだけど、戻る気はない。
「嫌です」
「なに……俺との婚約が嫌だと言うのか!」
「当たり前でしょう。元の関係に戻れると思っていたのですか?」
「ぐっっ!? どんな手を使ってでも、お前を婚約者に戻してやる!!」
私の意思を聞く気がないようで、強引に元の関係に戻したいようだ。
グリンと婚約して、デュラドと無関係になれたのは本当に嬉しい。
これから行動を起こす前に、私は言っておきたいことがある。
「どんな手を使っても無意味です。今の私はグリン様の婚約者になりました」
「はぁぁっ!? お前如きが、公爵家の令息グリンと婚約できるわけないだろう!!」
「――マイアが言ったことは事実だ。私の婚約者を蔑むことはやめろ」
そう言って、教室にグリンがやって来て話す。
公表していないから教室で騒ぎになって、私の前にグリンが来てくれた。
「いつもなら放課後すぐマイアが教室に来てくれたが、今日は遅かったから私の方から来た……デュラド、お前はマイアと婚約者に戻りたかったようだが、それは無理だ」
「うっっ……クソッッッ!!」
私の発言は信じなかったけど、グリンが教室で断言する。
この状況で嘘と言うことはできなかったようで、デュラドは逃げ去っていた。
グリンから魔法を教わることで、私の成績は更によくなっていく。
次の試験では学年で一番優秀な生徒になれるとグリンに言われて、私は期待に応えたかった。
授業が終わり放課後になり、私の席にデュラドがやって来る。
ギレナが停学になってから評判が落ちているようで、デュラドが私に言う。
「今までのことは謝ろう! マイアは俺の婚約者に戻って欲しい!」
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「嫌です」
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「はぁぁっ!? お前如きが、公爵家の令息グリンと婚約できるわけないだろう!!」
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「いつもなら放課後すぐマイアが教室に来てくれたが、今日は遅かったから私の方から来た……デュラド、お前はマイアと婚約者に戻りたかったようだが、それは無理だ」
「うっっ……クソッッッ!!」
私の発言は信じなかったけど、グリンが教室で断言する。
この状況で嘘と言うことはできなかったようで、デュラドは逃げ去っていた。
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