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第16話

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エドガー視点

 ルクルが魔法を扱えるようになってから、1週間が経とうとしていた。

 休日になって、俺は部屋で現状に憤る。

「婚約破棄をした途端、あそこまでルクルの魔法が凄くなるとは……魔法による攻撃も対処されてしまう!」

 ルクルは魔法の才能に溢れていることを、俺は知っていた。

 そして――最近の噂から、俺は後悔している。

「記憶を失う前のルクルの成績が標準程度だったのは、俺の言動で精神が不安定になっていたからか。間違いないだろう」

 ルクルの魔法の凄さから噂になっていて、俺も納得することができている。

 従えた生徒達が魔法で攻撃しても、ルクルは普通に対処していた。

 それだけの実力があって――俺は、家族からも非難されていた。

「ルクルは極一部の者しか扱えない回復魔法まで使える。親はどうにかして、ルクルを婚約者に戻せと言い出すとはな……」

 回復魔法を扱えることが判明したのは、3日前のことだ。

 本人は平然としていたが、あの時は学園中で大騒ぎになっていた。

 どうやらユアンが教えたようで、2人の仲がいいことも有名になっている。

「ユアンの奴め……俺が婚約破棄をしてすぐ、ルクルの元に向かったようだな!」

 俺はユアンを憎み、行動の早さが気になっていた。

 何が起きたのか調査させていたが――翌日、俺は破滅することとなる。
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