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第21話

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 ヴァンが私を従えようと動き、対処して2日が経っている。
 今日は魔法学園が休日で、私は城に呼び出されていた。

 そして――牢の中で、茫然としているヴァンを眺める。
 両手には枷がつけられているようで、魔法は何も使えないようだ。
 そして私の隣にいた国王が、ヴァンに宣言する。

「勘当を言い渡された猶予を使い、サフィラ様を従えようとするとはな……処刑しても構わなかったが、苦しめることにした」

「俺は城から出て行きます! 平民で構いません! だから……この枷を外してください!!」

 ヴァンは涙を流し、国王と私に向かって一心不乱に謝る。
 枷は魔法を使えなくする他にも、精神と肉体に苦痛を与える拷問用の魔法道具らしい。

「貴様はサフィラ様を魔法道具で従えることができた場合、洗脳すぐに解いたか?」

「うぐぅっ!? この枷による拷問は本当に苦しい! 許してくださいぃぃっっ!!」

 国王の発言を聞いて、ヴァンは苦痛に悶えながら話す。
 そんな姿を見ても、私を従えようとしたのだから何も思うことはない。

「貴様は一生、その枷をつけて生きることとなる。この城から離れれば、苦痛は和らぐぞ」

 そう言ってから、国王は兵士を呼んでヴァンを連行する。
 何も持たせずに城から追い出し、ヴァンは悲鳴をあげながら去っていった。

 これでもうヴァンと関わることはないと、この時の私は考えていた。
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