愛せないと言われたから、私も愛することをやめました

天宮有

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第15話

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 城での出来事から数日が経って、私は応接室にいた。

 明後日にはヴァンが平民となり、城から追い出される予定となっている。
 魔法学園が明後日から休日になるから、そこでヴァンを追い出すようだ。
 セインが今日会おうとしている理由がわかなかったけど、私に話す。

「魔法道具を作る知り合いから聞いたのですが、ヴァンは人を洗脳できる魔法道具を入手したようです。

「そんな魔法道具が、実在するのですか?」

 魅了する魔法は聞いたことがあるけど、条件が難しく覚えられる人もほとんどいない。
 それに近い力を持った魔法道具があるようで、私は信じられなかった。
 困惑して尋ねると、セインが話す。

「はい。世界的に禁止されている魔法道具で、条件もわかっています」

 その魔法道具は杖の形状をしていて、1日程度所持していると所有者に従うようになるらしい。
 杖は常に持っている道具で、持った人の魔力を使うようだ。

 そんな洗脳の魔法道具を、ヴァンは私に使う気でいるらしい。
 今のヴァンとエイダなら、何をしてもおかしくはなかった。
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