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第8話
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モグルド視点
数ヶ月が経ち、俺は魔界と呼ばれる大陸を歩いていた。
同行していた護衛は数十人いたのに、今では1人しかいない。
モンスターの大群による襲撃でヒリスは亡くなり、俺は国王からルナを連れ戻せと命令を受けていた。
もしかしたらヒリスの危機になると、ルナの妹だから龍人が守るため行動するかもしれない。
そんな推測でモンスターの群れと戦わせることに俺は反対したかったが、父の国王には逆らえなかった。
モンスターの群れの侵攻を受けて、龍人は助けに来ることはなくヒリスは犠牲になってしまう。
防ぐことはできたが損害は大きく、俺はルナを連れ戻さなければならない。
魔界の王都が見えてきて、隣にいる護衛の男が言う。
「モグルド殿下……私の奴隷契約は、魔界の王都に到着すれば解けることになっています」
「ああ。他の連中は逃げてしまったが、奴隷のお前だけは契約で逃げられなかったな」
本来なら気遣うべきなのかもしれないが、俺はヒュームの魔法を受けて嘘がつけない。
今まで魔法がかかったままで、相手が奴隷だから内心では蔑みあまり話さないようにしていた。
そして王都に到着すると、護衛の男が告げる。
「それではモグルド様、これで契約は終了――お前がどうなろうと構わないし、これから私は魔界で生きていこう」
「なっっ!? 待て!! 俺だけで龍人に会えというのか!?」
「もう契約外だ。お前はルナや龍人を説得に行くよう国王に命令されたが、実際は処分したかったんだろうな」
元奴隷となった護衛は契約だから、魔界まで同行してくれた。
今まで一緒に行動してきたのに切り捨てることが理解できず、俺は叫ぶ。
「今まで一緒にいたというのに、俺を見捨てるというのか!?」
「それなら聞くが、お前は私を今まで見下していなかったのか?」
「うっっ!? そ、それは……お前は奴隷だから、仕方ないだろ!!」
ヒュームの魔法のせいで、俺は本心を話してしまう。
発言を聞いた護衛は去って行き、俺は呆然とするしかない。
こうなったら――ルナを説得するしか、生き延びる方法がなかった。
数ヶ月が経ち、俺は魔界と呼ばれる大陸を歩いていた。
同行していた護衛は数十人いたのに、今では1人しかいない。
モンスターの大群による襲撃でヒリスは亡くなり、俺は国王からルナを連れ戻せと命令を受けていた。
もしかしたらヒリスの危機になると、ルナの妹だから龍人が守るため行動するかもしれない。
そんな推測でモンスターの群れと戦わせることに俺は反対したかったが、父の国王には逆らえなかった。
モンスターの群れの侵攻を受けて、龍人は助けに来ることはなくヒリスは犠牲になってしまう。
防ぐことはできたが損害は大きく、俺はルナを連れ戻さなければならない。
魔界の王都が見えてきて、隣にいる護衛の男が言う。
「モグルド殿下……私の奴隷契約は、魔界の王都に到着すれば解けることになっています」
「ああ。他の連中は逃げてしまったが、奴隷のお前だけは契約で逃げられなかったな」
本来なら気遣うべきなのかもしれないが、俺はヒュームの魔法を受けて嘘がつけない。
今まで魔法がかかったままで、相手が奴隷だから内心では蔑みあまり話さないようにしていた。
そして王都に到着すると、護衛の男が告げる。
「それではモグルド様、これで契約は終了――お前がどうなろうと構わないし、これから私は魔界で生きていこう」
「なっっ!? 待て!! 俺だけで龍人に会えというのか!?」
「もう契約外だ。お前はルナや龍人を説得に行くよう国王に命令されたが、実際は処分したかったんだろうな」
元奴隷となった護衛は契約だから、魔界まで同行してくれた。
今まで一緒に行動してきたのに切り捨てることが理解できず、俺は叫ぶ。
「今まで一緒にいたというのに、俺を見捨てるというのか!?」
「それなら聞くが、お前は私を今まで見下していなかったのか?」
「うっっ!? そ、それは……お前は奴隷だから、仕方ないだろ!!」
ヒュームの魔法のせいで、俺は本心を話してしまう。
発言を聞いた護衛は去って行き、俺は呆然とするしかない。
こうなったら――ルナを説得するしか、生き延びる方法がなかった。
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