愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます

第６０話

　ゴードンは私達が狙われていると知り、戦力になる人達を集めていたらしい。
　私とカインが倒せたと報告すると、ゴードンに雇われた人達は倒れている人達を拘束していた。

　どうやらゴードンは、私を捕らえようとした人達を知っているようで話してくれる。

「倒れている者達だが、リルーガ公爵に雇われた者で間違いない。リルーガ公爵とは話をつけておこう」
「わかりました……どうして、私がロガムラ国にいるとリルーガ公爵は知ったのでしょうか？」

　気になったことを聞くと、リルーガ公爵は偶然知ったらしい。
　ミリフ王女が治ったと知って調査していたようで、そこからロガムラ国に私がいると知られたようだ。

「シェムとは違い、リルーガ公爵はアリザの実力を把握していた。それでも、カイン王子がいるのは想定外だったにようだ」

　カインは優秀な魔法使いとして有名だけど、私と一緒にムーディス国に来るとは想わないはずだ。

　リルーガ公爵は私を捕えようと目論み、倒せるだけの戦力を用意している。
　それでもカインが同行してくれたから、私達は問題なく倒すことができていた。