愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます

天宮有

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第47話

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ルグド視点

 夜になって、俺は部屋で1人になり現状を思い返す。
 宰相ノースから聞いていた最悪の事態になりそうで、貴族達も国を見限ろうとしているようだ。

 リルーガ公爵の行動が信じられず、俺は叫んでしまう。

「冒険者が守らなくなり、ギルドマスターも対処する気がない……リルーガ公爵はそこまでするのか!?」

 このままだと、ムーディス国が滅びる可能性もある。
 リルーガ公爵としては滅びても問題なくて、愛娘シェムに「ルグド王が国を滅ぼすほど無能だった」と思わせたいのかもしれない。

 宰相ノースの推測を思い返し、俺は憤りシェムを憎んでいた。

「アリザを廃妃にして、シェムを抑えられなくなっただけでここまでの事態になるとは……クソッッ!!」

 今まで問題なかったのは、全てアリザがいたからなのは間違いない。
 リルーガ公爵は愛娘を溺愛していると聞いたが、ここまで追い詰められるとは予想外だ。

 シェムを憎しみ、アリザが必要だと考えてしまう。
 そして数日後――俺は、アリザと再会することになる。
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