愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます

天宮有

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第34話

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ルグド視点

 宰相ノースと話し合い、現状は最悪だと理解する。
 パーティを終えて、アリザが必要だと俺は再確認することができた。

 部屋で俺は、宰相ノースに提案する。

「アリザを捜索して、ムーディス国に戻って来させよう」
「もう調査をしていますが、未だに目撃情報がありません」
「ぐっっ……平民となったアリザは、生きるため冒険者になるのではないのか!?」

 どうやら宰相ノースは、俺が命令する前に行動していたようだ。

 見つかっていないようで、今までのことを思い出して叫ぶ。
 冒険者に戻るしかないと考えていたのに、宰相ノースの考えは違うようだ。

「魔法学園に通うことで、アリザ様は魔法道具の加工や薬の調合……様々なことができるようになっています」
「そ、それは……」
「冒険者から魔法学園に通い、そして側妃となっても努力して成果を出す。そんなアリザ様が廃妃となった後、どうなっているのか想像できません」
「ぐぅっっ……」

 宰相ノースの発言を聞くと、廃妃にすると言ったことが間違いだったとよくわかる。
 過去には戻れない……今の俺は、アリザに戻って来て欲しい。

 それでもアリザは戻ることがなくて、時間が過ぎていく。
 激怒したシェムの家族が、城までやって来た。
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