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第19話

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 城を出た後は商会に到着し、部屋で私は何が起きたのかをゴードンに話した。

 廃妃となったから、自由に生きると決めている。
 ゴードンはこれからどうするのか気になっていそうで、私は今後の行動を話す。
 
「これから私は冒険者に戻る前に、ロガムラ国へ行き王女を魔法で治そうと思っています」
「万能薬の取引で行こうとしていたから、アリザは同行して欲しい。説明すれば王女に会わせてくれるだろう」
「わかりました。それならこれから、ロガムラ国へ行くことにしましょう」

 タイミングがよかったようで、馬車に乗って私はロガムラ国へ向かえるらしい。
 とにかく王女の様子を確認しておきたいと思った時、ゴードンが尋ねる。

「ロガムラ国のミリフ王女を治した後は、ムーディス国に戻って来るのか?」
「この国にはいたくありませんから、戻る気はないですね」
「アリザが助けなくなってから国王と王妃の評判は悪く、これから更に悪くなっていきそうだ」

 今後のムーディス国について、ゴードンは考えていたようだ。
 
 忠告はしたけど、シェムが王妃らしく振舞えるようになるとは思えない。
 そしてルグドの発言を思い返して、思わず私は呟く。

「側妃のままでいてくれ……愚かな側妃と言っておいて、よく言えたものです」

 城を出て行く前の発言を思い返すと、私は呆れるしかない。
 もう忘れることにして、私はロガムラ国へ向かおうとしていた。
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