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第6話

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 数日が経ち、今日の私は城を出て商会へ向かおうとしていた。

 ここ最近は外で魔法を扱い、冒険者に戻ってすぐ活動できるようにしている。
 ロガムラ国の王女が私の作った万能薬で治ったのかも気になるし、数日経っているから聞きに行きたい。
 城から出ようとしたけど、部屋にルグドがやって来て叫びだす。

「アリザよ。お前は今日どこへ行く気だ!」
「どこでもいいでしょう。私は愚かな側妃で、今まで場所を聞かれませんでした」
「ぐっっ……昨日はシェムがお茶会に招待されて大変だった! このままだと側妃であるお前の評判も落ちるぞ!」

 お茶会にシェムが招待された時、いつもルグドは私を同行させた。
 失言や暴言の多いシェムをフォローしていたけど、今の私はお茶会に行く気がない。
 ルグドとしては招待を断りたかったようだけどシェムが乗り気で、貴族の人達の集まりだから拒めなかったようだ。

「教育係に厳しくするよう言ったが、何があったのか知らないが辞めてしまった……今まで通り俺達を助けてくれ!」
「辞めたのはシェム様を怒らせたからですね。辞めないと後悔させるとか言われたのでしょう」
「王妃らしくした方がいいと言ったがあれは無理だ! お前だって評判を落としたくはないだろう!!」

 ルグドとしては、私の評判が落ちると言えば納得してくれると考えていそう。
 肝心なことを忘れていそうだから、確認するためにも私は断言する。

「評判を落とすって、愚かな側妃より下はないでしょう」
「なっっ!?」
「助ける気はありません。悪いのはシェム様を正妃にした方です」

 権力的に王妃にするしかなかったのかもしれないけど、それなら王妃にした後のことを考えるべきだ。
 廃妃になっても構わない私としてはどうでもよくて、城を出て商会に向かおうとしていた。
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