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第23話

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ルグド視点

 シェムはこれから、アリザを後悔させればいいと話した。

 今すぐアリザを後悔させたいが、俺は謹慎中は城から出られない。
 どうすればいいか思案していると、シェムが話す。

「準備が終わってから、話そうと思っていましたけど……ルグド殿下には、話しておいた方がよかったですね」

「準備? シェムは何を言っている?」

 シェムの発言に困惑して、俺は尋ねる。
 今まで不正をしてアリザを後悔させようと俺が行動していた間、シェムは何か準備をしていたようだ。

「アリザ様の心を折る準備をしていました。精神が不安定になれば、魔法の性能は落ちます」

「そうか……シェムが行動してくれるのなら、俺が動いたのは余計なことだった」

「もう済んだことですから気にしていません。これから私は、サーノラ領で問題を発生させるつもりです」

 アリザを後悔させるため、まずはアリザの住むサーノラ領を狙うらしい。
 シェムはもう準備ができたようだから、俺が何かする必要はないようだ。

 これからの行動を聞いて――俺は、シェムに恐怖することとなる。
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