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第49話

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 ルグドは全て、シェムのせいにしようとしていた。

 私の魔法で拘束していたけど、シェムは魔力で強引に拘束を解く。
 先生達が捕らるために魔法を繰り出すけど、シェムはそれを全て防いでいた。

 私はカインを守るために傍へ行き、シェムを警戒している。
 魔法の実力があると聞いていたけど、想像よりも遙かに強そうだ。
 
 その姿を目にして、ルグドは嬉しそうに叫ぶ。

「はははっ! それがシェムの本気か! これならアリザを消すことも可能だろう!!」

 どうやらこの場で、シェムなら私を消せるとルグドは考えたようだ。
 そしてシェムはルグドの傍で魔法を使い――シェムとルグドに、魔法で作られた銀色の剣が突き刺さる。
 目を見開かせながら、剣が刺さったルグドは悶え苦しみ叫ぶ。

「ごっっ……!? シェムよ、なぜ――」

「――王子を操ったと判明すれば、私は処刑されることでしょう。それなら、この最期で構いません」

「や、やめろ――誰か! 誰か俺を助けてくれぇぇっっ!!」

 激痛に悶えながら、ルグドが断末魔をあげる。
 それが最期の言葉になって――シェムは魔法を使い、ルグドと心中した。
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