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四章

27話【誘惑の香り】

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◆◇◆◇◆◇

 小川の上流へ差し掛かった時、彼の言っていた意味を理解した。

 レッドベアの死骸が川の岸辺に倒れている。胸部に大きな風穴が空いており魔石が露出していた。致命傷から多量の血液が流れ出した跡がある。蝿が集って顔を洗っていた。

 あのまま口に含んでいれば、毒素を摂取していたかもしれない。

 ゾッと背筋が寒くなったアルが「感謝するぞスレイン」と苦笑する。

『…飲まなかったんだな』

「せっかくの忠告だからな」

『だがお宅の騎士は違うみてーだけど』

 スレインの後ろでは騎士の内2人がお腹を押さえて蹲り呻き声を上げていた。

「すまない。よっぽど喉が渇いていたのだろう」

 バツが悪そうに首を振った青年は、苦しむ2人に駆け寄る。

「大丈夫か?腹が痛いんだな?」

「うぅ~…」
「だ、大丈夫です…」

 明らかに顔色の悪い2人の額には脂汗が滲んだ。医者も居ない状況下で放っておく訳にもいかず、アルは困憊する。

 溜め息を吐いたスレインは屈んで、手袋を取り指先を小川に付けて舐めた。

「…、スレイン!?」

「スレイン殿!」

 思わぬ行動にアルとベラクールは目を剥いた。

『腹痛と…関節の痛みくらいだ。死にゃしねーよ。水に薄まってそれ程飲んでねーだろ。ハナハ産の毒消しがありゃ、すぐ治るさ』
 
 毒素の詳細を淡々と説明し立ち上がる。

「何平然としてるんだ!?直ぐに吐き出せ!」

「そうですよッ!なんてメチャクチャな…」

 アルとベラクールが騒ぐ。

 ハナハ産の毒消しは魔物の毒肉を誤って摂取した時に起こる腹痛を和らげる効果が高い。食肉を扱う料理人がもしもの為にとこぞって買い求めるのがハナハの毒消しだった。

『毒は効かない体質なんよ』

「毒が効かない…?そんな事があるのか?」

 半信半疑で白髪の青年を見るが、騎士たちより濃度の高い毒液を舐めたにも関わらず顔色1つ変わらない。

「…幼い頃から毒を飲み体に慣れさせ耐性をつける者が稀におります。勿論、非常に危険な行為です」

「そう、なのか…毒物が効かないとは…」

 驚きつつ、好奇心によって口元が笑みをなぞる。
 毒物が無効という事は食事毎の毒味すら必要なくなる。今からでもその特異体質を目指すべきかとアルが考えた矢先、

「……幼少の頃からと申しましたので、呉々もおかしな考えを持たないで下さいね」

 ベラクールはアルが真似しないように釘を刺す。考えを見透かされた褐色肌の青年は渋々納得した。

「しかしスレイン、説明もないままそういう事をするな。驚くだろう?」

「心配するじゃないですか」

『はぁ?』

 出会ったばかりで利害が一致しただけの人間に説教される覚えもない。特に貴族は平気で奴隷や平民に毒味役を任せて危機を回避するではないか。

『…』

 釈然としない。無性に苛立つ。
 手探りで煙草を探すが、水浸しのソレをくしゃくしゃにして捨てたばかりだった。

 スレインの感情の波を察知したのか、

「レインをいじめないで」

 浮遊したクルルが間に割り入ってくる。青年の腕にくっ付いた彼女は不機嫌そうにアルたちを睨み付けた。

「クルル、誤解だ。僕たちは彼を心配しただけだ」

「そ、そうですクルル殿!」

「…」

 ホントに?とスレインに首を傾げる。人間に虐げられる彼を散々見てきた神獣は、スレインを虐める者に一切の容赦はしないと決めていた。

 ずっと狭い檻に入れられ、助ける事も撫でてやる事も出来なかった。何度もどかしい思いをしたか分からない。
 クルルは、彼を守ってやれるのは自分だけだと自負していた。

『嗚呼、何でもねーよ』

 頭を撫でてやると、少女は擽ったそうに片目を瞑る。

 彼がクルルを想うのと同じように、守ってくれようとするその愛情が嬉しかった。

 騎士たちがレッドベアの死骸に群がる。

「魔石以外は捨て置きましょう」

「…そうだな。素材としては良い値がつきそうで惜しいが…」

 レッドベアの爪や牙は魔道具に使用され、肝は薬になる。皮は高級な革鎧として高く売れる。肉は上質で好む者も多く、貴族御用達のレストランなどで振る舞われていた。

『魔石を手に入れたんだろ?あんたが仕留めた事にすれば?レッドベアなんてさぞ注目されんだろ』

「それは出来ないんだ」

 スレインが吐き捨てた言葉にアルが難しい顔をする。

「スレインはアップシートで仕留めた魔物をどうするか知っているか?」

『いんや』

 知るわけねーだろ、と首を振った青年に、ベラクールが咳払いした。

「ごほん、アップシートで仕留めた獲物の素材は加工して、全て皇帝陛下へ献上する事になります。不正が露見すれば不敬罪で一族諸共厳罰に処されるでしょう…」

「そうだ。だから今の僕が出来る事は、魔石を卸して商人の度肝を抜くことだな。懐も潤うし損はしない」

 レッドベアの赤色の魔石は見たところ大きく純度が高い。マーレで手に入れた魔石となると高値がつくだろう。

『爪や牙…肉は?置いてくには惜しいんだろ?』

「肉は確かに高級品だが鮮度が怪しい。それに、此処で細かく解体していると匂いで他の魔物が寄って来そうだからな」

 凡ゆる危険性を考慮して滞在時間を短くするのに越した事はない。

 もしもリーディッヒならば金の為、死骸を運ぶか直ちに解体するように命じていた。更にレッドベアを己の手柄と皇帝に進言し、周囲の者にがなりながら口止めをしてる頃だ。

 貴族の息子のクセに、アルは家臣を危険に晒さぬよう最善の努力と現実的な判断を下している。

『同じ貴族の息子でもこうも違うとはな…』

「ん?どうしたスレイン」

『こっちの話だ』

◆◇◆◇◆◇

 川から十分に距離を取った沢でアルが手で合図をする。

「――では、彼らの体調が良くなるまで小休憩を挟むぞ」

 騎士たちは体調不良の2人を大樹の根元に座らせる。岸辺でハナハの毒消しをそれぞれ飲ませると眉間に刻まれた皺が和らいだ。それから症状が格段に良くなっている。
 白髪の青年の見立てが正しかったのだと、騎士たちは密かに心弛した。

 すると、仕切りに辺りの匂いを嗅ぐ少女にスレインが気付いた。

『どうした?クルル』

「…甘い匂いがする」

 歩き出したクルルに青年は追随する。沢が続く先にあった大きな岩をくぐり、茂る草木を掻き分けた。
 進む方角から水が跳ねる音が聞こえてきて、眉をひそめる。

 緑のカーテンに閉ざされた先に神秘的な泉があった。小川の源泉と思われるそこはドーナツ型で中央に湾曲した古木が生えており、周りは水で囲まれている。
 木漏れ日が差す様子は、そこがマーレの魔鏡だとは思えない程に美しい。
 
 水音の出所を探して視線が彷徨う。前方に3人の人影があった。

 皮膚や髪に至るまで、それぞれ赤、青、黄色の女性たち。人外の雰囲気を纏い、腰まで泉に浸かり水遊びをしている。
 鈴の音のような笑い声が聞こえて来た。
 
 彼女たちを知覚した瞬間クルルはスレインに飛び付いた。腕を顔に巻き付け視界を遮る。
 少女は青年が女たちの裸を見るのを物理的に防いでいた。

「だめ」

『…』

「だめ」

 頑なに許さないクルルは、後方に回って両手でサングラスを握り締める勢いで覆っている。これでは先制攻撃を受けた時に対処が遅れる。
 そんな事を考えていると、後方から「驚いた」と声がした。

「この森にも妖精が居るのか」

「…ッ!」

 感嘆した声色のアルに続いてベラクールまでついて来ている。生まれたままの姿をしている女たちを前に、ベラクールは真っ赤になり、アルの目を覆って視界を閉ざした。

「お許しください!アル様には刺激が強過ぎる光景でございますゆえ…!」

 そう言う彼は目を瞑って裸体を見ないようにしている。

「いつまで子供扱いするつもりだ」

『妖精…?』

「いや、一瞬しか見えなかったから確信が持てない」

 2人とも真っ暗な視界の中で言葉を交わす。

「ベラクール、彼女たちは妖精か?」

「わ、分かりかねますッ!」

「ちゃんと見ろ。もしも妖精か精霊の類なら対話ができないものか…」

 堅物が目を閉ざしているのは分かりきっている口調でベラクールを促す。未知との遭遇に心が躍る褐色の肌を持つ青年は、目に被さったごつごつした手を外そうとした。
 決して手を退けない大男は「私には妻がおりますのでッ!」と赤面しながら顔を背けた。

 スレインの視界を遮っているクルルが女たちを見張っていると、こちらに気付いた彼女たちはゆっくりと手仰いだ。
 
「…手招きしてる」

「本当か!?」

 明るい声のアル。

「クルル殿!彼女たちに何か着るようにお伝え下さい」

 助けを求めるようにベラクールが叫んだ。

 クルルは、白髪の青年の視界を閉ざしておく事を条件に頷く。
 スレインは腕を組んで渋々屈み、彼の視界をアルが覆い、その視界をベラクールが覆うという珍妙な格好になった。

 クルルが飛んで行き、暫くすると薄い衣を纏った女たちを引き連れ戻って来る。彼女たちは誰1人泉からは出ず、水の中を移動して来た。

 スレインたちの直ぐ近くまで来て柔らかく微笑む。

「人の子たち。会えてとっても嬉しいわ」
「私たちはこの泉に棲む妖精です」
「どうぞ、もっとこちらへ」

 小さく手招きされてアルが近付く。

「マーレにも妖精が存在するのだな…」

「ええ。此処は自然が豊かで清らかだもの」

 女たちがコロコロ笑う。泉へ近付くアルの腕をスレインが掴んだ。

「どうした?スレイン。まさか君まで教育に悪いだの言うわけではないだろうな…」

『――戻れ』

 背が冷える声に、褐色肌の青年は眉を怪訝に歪めた。ベラクールが不躾な態度を咎めようとしたが、アルの後方を視界の端にとらえた彼は一気に青褪めた。

「どうか此方へアル様ッ!こいつら妖精ではなく魔物ですッ!」

「ふふふぁふ フフ…」 

 不気味に笑った彼女たちはみるみるうちに人の形が崩れる。木の根が集合して成していた3人の体は瓦解し、蠢き犇き合う。

 絡み合う木の根は一塊になり、体を模った。花が咲くように姿を現したのは緑の髪をした女体。

「バレたら仕方ないわねぇ」

 淫靡な雰囲気と甘い声。上半身は何も纏っておらず下半身は木の根に覆われている。彼女に繋がる根は泉の底へ続いていた。

「久しぶりの人間の血…。たっぷり味あわせてもらうわぁ!」

 うっとりと舌を見せる恍惚の表情は獲物を前にした肉食魔獣そのもの。

 ベラクールは果敢にも前に立って主人を守る。人語を巧みに操る魔物に向けて剣を抜刀した。

 女はニタリと顔を歪める。

「あはっ、戦うのぉ?このワタシとぉ?」

「みすみす殺られるものか!」

 大男が吠えて剣を掲げると刀身に稲妻が走った。そのまま大地に叩き付けると地が割れて稲玉が水面を駆ける。

「きゃあぁああッ!」

 泉に響く悲鳴、女の体が痙攣し手応えを感じる。

「アル様!今のうちに…!」

「――なぁんちゃって」

 背を向けた女の方から悍ましい嘲笑を含んだ声がする。その瞬間ベラクールへ向けて先の鋭利な根が疾走した。

 串刺しになる寸前で背後から蹴り倒される。

『避けろこのタコが』

「だ…っ!?」

 前方の地面に突っ伏して紙一重で回避できた。

 油断していたとはいえ目にも追えない刺突だった。あのまま心臓を刺されていたかと思うと鳥肌が立つ。
 胸部に風穴が空いたレッドベアを思い出した。

「まさかあのレッドベアは…」

「あはっ、ご想像の通りよぉ。ワタシは生物の生き血を啜るのがだぁい好きなの」

 鞭のようにしなる根を自在に操る彼女はペロリと唇を舐める。

此処マーレは血を好む変態が多いみてーだな』

 呆れた様子で溜め息を吐き、青年は女を見上げた。

「人間に何ができるのぉ?喜んで血を差し出すなら、聞かなかった事にしてあげる。寧ろ数日かけてゆっくりと殺してあげるわぁ」

『アイツと同じ趣向なのが尚更キモいわ』

 スレインの挑発的な笑みに、女は眉を顰める。彼女の激情に呼応するように木の根が地を叩いた。
 次にスレインを捕縛しようと鞭のようにしなる。風を切った木の根が青年に襲い掛かった。

「スレイン!」

 いつまでも動かない白髪の青年に向けて、アルは回避に徹しろと訴える。
 しかし予想とは裏腹に、木の根は彼に届く前に先端がボロボロと崩れ去った。熱風が吹いた一瞬の出来事だった。

「な…!?」

 これには女も驚き木の根を引っ込める。何が起こったのかと注意深く青年を見た。

「ベラクール、見えたか?」

「いえ、何も…」

 スレインは相変わらずそこに立っているだけだ。

「焦げた匂いがするので…恐らく炎系統の魔術で焼き払ったのだと思いますが…」

「嗚呼。根の断片を見てもそう思う。だが、そんな事が可能なのか?」

 スレインが前に居るだけでも魔物の威圧感が薄れているように感じる。まるで強固な盾に守られているかのように心強い。
 だが同時に、口角を吊り上げる青年の笑みに背筋が寒くなる。味方である現状がこの上ない幸福なのかもしれないと生唾を飲んだ。

「何なのよアンタ!?ただの人間のクセにこんな…ッ」

 女が憤りを露わに甲高い声で喚く。

『大人しくしてろよ。ジワジワと炙り殺してやるぜ』

 恐ろしく軽薄な、悪魔のような微笑み。身の危険を感じた女は顔を引き攣らせる。小さな悲鳴を噛み殺し、湧き上がる得体の知れない感情を抑えつけた。

「ワタシに近付くなッ!」

 スレインが女へ向けて魔術を放とうとした時、信じられないことが起こった。

『!?』

 青年の前に白髪の少女が静かに立ちはだかったのだ。

『クルル!?』

「…」

 彼女の双眸は虚無でスレインを捉えていない。

「リッカ」

 小さな唇が言葉を紡ぐと同時に青年は動いていた。後方にいた2人を抱えて地面を蹴る。
 先程まで居た場所はクルルの魔術によって土が抉れ破壊されていた。

『おいおい…』

 まったくの予想外の事態に乾いた笑いが漏れる。
 宙に浮く少女が3人を冷たく見下ろしていた。

「あは、は…!」

 難を逃れた女は汗を拭ってクルルの方へ根を伸ばし近付く。少女の後ろから抱き寄せる形で顎へ手を添えた。

『クルルに触んなッ!』

「あ~ら、よっぽどこの娘が大切みたいねぇ?さっきまでの威勢はどうしたのぉ?ワタシを殺すとか言ってたけどぉ」

『んの…ッ』

 スレインの手にビキビキと力が入る。

「これがワタシの“魅惑の花粉チャーム・ポラン”よぉ。空気中に漂わせたワタシの香りで他者を眷属に変えるのぉ!」

 ニヤニヤと嗤う女はクルルの髪を掬い上げキスをした。

「ワタシの命令であれば、死ねと言われれば死ぬし、例え家族や恋人であっても殺しちゃうのよぉ!アハハ」

 続けて「でも、おかしいわねぇ…」と腕を組んだ。

「どうして貴方たちには効かないのぉ?この辺一帯に香りを蒔いてた筈なのに…」

 スレインには毒と思しき要因に耐性がある。精神に作用する彼女の能力は無効化されていた。

「…まぁ良いわぁ。血を啜りながら考える事にしましょう」

 手駒を得た女は、クルルに耳元で「あの男を殺して」と囁く。少女は虚な瞳でコクリと頷いた。

 長髪を靡かせたクルルが急降下する。主人の言葉に従いスレインたちの方へ飛んで来た。

 明らかな敵対心を感じ取ったスレインが2人へ叫ぶ。

『クルルが相手だとお前らに構ってる余裕はねぇ!お前たちであのクソ女を殺せ!』

「無茶苦茶言わないで下さい!恐らく奴はドリアードの亜種…!」

 アノーラには木の精霊ドライアドと、木の魔物ドリアードが存在する。ドライアドが人間に友好的なのに対し、ドリアードは養分としか考えていない節がある。

『亜種でも何でも殺せ!じゃないと全滅するぞッ!』

 スレインの口振りから、2人は彼がクルルを傷付けられないのだと思った。しかし、青年の焦燥はそれだけではないような…。

 スレインは離れる直前、アルだけに聞こえる声で何事か囁いた。

「…!」

 木々の間に白髪の青年と、後を追った少女が暗がりに消える。木々の向こうで巨大な氷の彫像が草木を薙ぎ倒し顕現した。

「なん…なんだあれは…!」
 
「帝国でも数人しか使えない氷魔術をあの子が!?」

 人外とは言えクルルの見た目年齢はアルとそう変わらない。そんな彼女が氷魔術の使い手である事実に驚きを隠せなかった。

 スレインの『余裕がない』という発言に納得する。あの華奢な少女は彼と同様、底知れない強さを持つ実力者だ。魔術を構築する速度はまさに高速で、現れた氷の質量は膨大な魔力量を意味する。

 次々に木が倒れる地響きがした。

「ふ、ふふ…!やったわ…良い娘を手に入れた…!この森を支配するのも夢じゃない…最高だわぁッ!!」

 興奮して叫ぶドリアードは、アルとベラクールを見下ろす。

「あ~…ふふ、あの人間が居なければただの作業よねぇ。さぁ、少しは足掻いて退屈凌ぎをさせてぇ?」

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