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疾駆
20-6「さあ、ここからだな。私達の歴史を始めよう」
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航空隊のMAAが次々と『つくば』と『けいはんな』から躍り出るのを、オーデルとタイラーは今、『つくば型』が停泊する月面基地の展望施設の一つから見ていた。
その場にはその二人の他に、彼らの護衛であるランドル・スチュアート中尉と、ルウ・アクウ中尉がそれぞれに居る。また、その一団とは別に、マーズ共和国側のオブザーバーとしてスタニスラフ・コルニーロフ大佐とその護衛としてヨエル・マーサロ大尉も来ていた。
また、彼らに守られるようにその中心に、二人の男性がソファーに腰掛けている。
一人は地球連邦政府臨時外交大臣レアンドロ・デルである。この臨時という肩書はマーズ共和国との講和会談後に外され、彼はそのまま外交大臣になる予定となっている。
そしてもう一人、この場に居る全員の護衛対象となっているのが、地球連邦政府内閣総理大臣ダイゴロウ・タチバナその人である。
「ほう、あれが噂に聞くMAAという奴か。まるで映画のような光景だな」
彼はオーデルと同年代でありながら、一見50代のような若さに見える。政治家とは往々にしてこのように若く見える者がある。
「その通りです首相閣下」
それに受け答えをする軍人は、この中で最も階級の高いオーデルの役割であった。
「ふふふ、かつての学友に久しく会ったと思ったら、こうして互いに畏まって話さなくてはならないのだから因果なものだ。そうだろう? オーデル?」
そのMAA達のバーニアの軌跡を目で追いながらダイゴロウは表情を崩した。
「まったく。あまり私を困らせないで頂きたい。個人的な面談ならいざ知らず、ここには他国の軍人もオブザーバーとして参加しているのですから」
言いながら、オーデルはぼりぼりとその白髪の頭を掻いた。
「やれやれ、昔から真面目なんだかそうじゃないんだかよく分からない男だよ、お前は。で、あれらを駆る彼らこそが我々の希望という訳だ。スタニスラフ大佐。意見を伺ってもよろしいか?」
ダイゴロウはそう言うと、オーデルとは反対側に控えるスタニスラフに話しかける。
「ええ、構いませんよ首相閣下。その為に私達はここに居るのですから」
「すまないな、わざわざ時間を作って貰って。君から見て彼らはどうだね?」
その老獪に問われて、スタニスラフはしばし自身の顎に手を当てる。
「私は指揮官です。実はお恥ずかしい事にMAAには乗った事が無いのですよ。そちらのタイラー大佐のように多芸という訳ではありません。ただ、そんな私から見ても彼らの練度は我々の本国のパイロットと比べても遜色がないか、あるいはその上を行っているように思える。ヨエル大尉、君はどう見る?」
「はっ、僭越ながらお答えします。一度は彼らと敵対したことのある私からすれば、もう二度と彼らとは相対したくありませんね。例え同数の隊で彼らと相対しても、勝てる気がしません」
それを聞いたダイゴロウは苦笑する。
「おだてであっても嬉しいものだよ。自身の子にも等しい者たちを褒められるというのは」
このダイゴロウ・タチバナこそが、タイラーとオーデルを水面下から支援し、彼らをサポートしていた賢人機関の重鎮なのであった。また、それと同時に彼はなんとマーズ共和国側のスタニスラフにも間接的ではあるが支援をしていた。それほどまでに賢人機関という組織は地球圏に根深く浸透しているのである。
「今回で、膿は出し切れるだろうか? オーデル。どう思うね?」
彼は旧知の親友に再び声を掛ける。ここまでの計画は想定通りとは言っても、ここから先の展望は難しい。
「最善は尽くしたつもりですが、恐らく根までは到達出来ないでしょう。ですが、枝葉を落とし、幹を見る位の事まではしてご覧に入れましょう」
オーデルはそう言い切ってニヤリと笑う。ここまでの期間で、オーデルとスタニスラフ、そしてタイラーは密に連携を取っていた。おおよその敵の動向も掴んでいる。
特にこの場に護衛として居るランドル・スチュアート中尉の双子の弟、ヴィレル・スチュアート中尉の情報はまさに千金の価値があった。
敵の奇襲は、最早奇襲として成立しないのである。
「だが、ここまでして尚も底を見せないか。今回出てくるのは傀儡ではな。しかもその傀儡でさえ、彼らとマーズ共和国側の協力が無ければ対処できないというのだから、情けないにも程がある。いつだって、血を流すのは若者たちだ。彼らを見送るしか出来ないとは」
ダイゴロウはそう言うと、月の周りをまるで蛍のように飛び回る彼らの光に手を翳す。
それはまるで、楽しそうに遊ぶように月からの夜空を飾っていた。
◇
「旗艦『けいはんな』より入電。発進準備整った」
船務長アンシェラ・ベークマン大尉の声と共に、ブリッジに集まっていたメインクルーが同時に手を動かし始める。
機関長ウベルト・ビオンデッリ大尉は各機関の最終確認を終え、報告の声を張り上げる。
「機関正常いつでもどうぞ!」
続いて、操舵席に座るパラサも続けた。
「操舵よし。こちらもいつでも大丈夫です」
それらを聞いたタイラーはおもむろに艦長席にあるマイクを手に取ると、全艦に向けた放送スイッチを押す。
「『つくば』乗組員諸君。艦長タイラー・ジョーンだ」
その声は広大な『つくば』全艦に即座に伝わった。
「現在時刻地球標準時、宇宙歴3502年2月10日0755時我々は火星に向けて出港する。各員気を抜くな」
ざわりと、ブリッジに伝わる筈の無い乗組員達のざわめきが、ブリッジ全体に伝わった気がした。タイラーはそのまま、手に取る時と同じようにマイクを元の位置へ置くと宣言した。
「『つくば』、発進!」
「機関出力上昇、びそーく!」
「両舷上昇びそーく!」
ウベルトとパラサがその声に応えて操作を始めていた。『つくば』全体にわずかな振動が伝わるとその巨体がゆっくりと上昇を開始する。
その『つくば』の真後ろに付くように『けいはんな』も上昇し始めた。また、周りに停泊していた連邦軍艦隊も次々と2艦へと続いて行く。
月衛星軌道上に『つくば』が到達する頃には、『けいはんな』を中心とした宇宙艦隊編隊が完成していた。
「さあ、ここからだな。私達の歴史を始めよう」
その艦隊の中心部、『けいはんな』を真後ろに『つくば』が中心にいる事を確認してタイラーは静かにその言葉を呟いた。
その場にはその二人の他に、彼らの護衛であるランドル・スチュアート中尉と、ルウ・アクウ中尉がそれぞれに居る。また、その一団とは別に、マーズ共和国側のオブザーバーとしてスタニスラフ・コルニーロフ大佐とその護衛としてヨエル・マーサロ大尉も来ていた。
また、彼らに守られるようにその中心に、二人の男性がソファーに腰掛けている。
一人は地球連邦政府臨時外交大臣レアンドロ・デルである。この臨時という肩書はマーズ共和国との講和会談後に外され、彼はそのまま外交大臣になる予定となっている。
そしてもう一人、この場に居る全員の護衛対象となっているのが、地球連邦政府内閣総理大臣ダイゴロウ・タチバナその人である。
「ほう、あれが噂に聞くMAAという奴か。まるで映画のような光景だな」
彼はオーデルと同年代でありながら、一見50代のような若さに見える。政治家とは往々にしてこのように若く見える者がある。
「その通りです首相閣下」
それに受け答えをする軍人は、この中で最も階級の高いオーデルの役割であった。
「ふふふ、かつての学友に久しく会ったと思ったら、こうして互いに畏まって話さなくてはならないのだから因果なものだ。そうだろう? オーデル?」
そのMAA達のバーニアの軌跡を目で追いながらダイゴロウは表情を崩した。
「まったく。あまり私を困らせないで頂きたい。個人的な面談ならいざ知らず、ここには他国の軍人もオブザーバーとして参加しているのですから」
言いながら、オーデルはぼりぼりとその白髪の頭を掻いた。
「やれやれ、昔から真面目なんだかそうじゃないんだかよく分からない男だよ、お前は。で、あれらを駆る彼らこそが我々の希望という訳だ。スタニスラフ大佐。意見を伺ってもよろしいか?」
ダイゴロウはそう言うと、オーデルとは反対側に控えるスタニスラフに話しかける。
「ええ、構いませんよ首相閣下。その為に私達はここに居るのですから」
「すまないな、わざわざ時間を作って貰って。君から見て彼らはどうだね?」
その老獪に問われて、スタニスラフはしばし自身の顎に手を当てる。
「私は指揮官です。実はお恥ずかしい事にMAAには乗った事が無いのですよ。そちらのタイラー大佐のように多芸という訳ではありません。ただ、そんな私から見ても彼らの練度は我々の本国のパイロットと比べても遜色がないか、あるいはその上を行っているように思える。ヨエル大尉、君はどう見る?」
「はっ、僭越ながらお答えします。一度は彼らと敵対したことのある私からすれば、もう二度と彼らとは相対したくありませんね。例え同数の隊で彼らと相対しても、勝てる気がしません」
それを聞いたダイゴロウは苦笑する。
「おだてであっても嬉しいものだよ。自身の子にも等しい者たちを褒められるというのは」
このダイゴロウ・タチバナこそが、タイラーとオーデルを水面下から支援し、彼らをサポートしていた賢人機関の重鎮なのであった。また、それと同時に彼はなんとマーズ共和国側のスタニスラフにも間接的ではあるが支援をしていた。それほどまでに賢人機関という組織は地球圏に根深く浸透しているのである。
「今回で、膿は出し切れるだろうか? オーデル。どう思うね?」
彼は旧知の親友に再び声を掛ける。ここまでの計画は想定通りとは言っても、ここから先の展望は難しい。
「最善は尽くしたつもりですが、恐らく根までは到達出来ないでしょう。ですが、枝葉を落とし、幹を見る位の事まではしてご覧に入れましょう」
オーデルはそう言い切ってニヤリと笑う。ここまでの期間で、オーデルとスタニスラフ、そしてタイラーは密に連携を取っていた。おおよその敵の動向も掴んでいる。
特にこの場に護衛として居るランドル・スチュアート中尉の双子の弟、ヴィレル・スチュアート中尉の情報はまさに千金の価値があった。
敵の奇襲は、最早奇襲として成立しないのである。
「だが、ここまでして尚も底を見せないか。今回出てくるのは傀儡ではな。しかもその傀儡でさえ、彼らとマーズ共和国側の協力が無ければ対処できないというのだから、情けないにも程がある。いつだって、血を流すのは若者たちだ。彼らを見送るしか出来ないとは」
ダイゴロウはそう言うと、月の周りをまるで蛍のように飛び回る彼らの光に手を翳す。
それはまるで、楽しそうに遊ぶように月からの夜空を飾っていた。
◇
「旗艦『けいはんな』より入電。発進準備整った」
船務長アンシェラ・ベークマン大尉の声と共に、ブリッジに集まっていたメインクルーが同時に手を動かし始める。
機関長ウベルト・ビオンデッリ大尉は各機関の最終確認を終え、報告の声を張り上げる。
「機関正常いつでもどうぞ!」
続いて、操舵席に座るパラサも続けた。
「操舵よし。こちらもいつでも大丈夫です」
それらを聞いたタイラーはおもむろに艦長席にあるマイクを手に取ると、全艦に向けた放送スイッチを押す。
「『つくば』乗組員諸君。艦長タイラー・ジョーンだ」
その声は広大な『つくば』全艦に即座に伝わった。
「現在時刻地球標準時、宇宙歴3502年2月10日0755時我々は火星に向けて出港する。各員気を抜くな」
ざわりと、ブリッジに伝わる筈の無い乗組員達のざわめきが、ブリッジ全体に伝わった気がした。タイラーはそのまま、手に取る時と同じようにマイクを元の位置へ置くと宣言した。
「『つくば』、発進!」
「機関出力上昇、びそーく!」
「両舷上昇びそーく!」
ウベルトとパラサがその声に応えて操作を始めていた。『つくば』全体にわずかな振動が伝わるとその巨体がゆっくりと上昇を開始する。
その『つくば』の真後ろに付くように『けいはんな』も上昇し始めた。また、周りに停泊していた連邦軍艦隊も次々と2艦へと続いて行く。
月衛星軌道上に『つくば』が到達する頃には、『けいはんな』を中心とした宇宙艦隊編隊が完成していた。
「さあ、ここからだな。私達の歴史を始めよう」
その艦隊の中心部、『けいはんな』を真後ろに『つくば』が中心にいる事を確認してタイラーは静かにその言葉を呟いた。
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