オッドアイの守り人

第二部 オッドアイの行方ー失われた記憶を求めて

新界付近の捜索

  次の日からタクシーで新界近くまで移動して聞き込みを開始した。

運転手の話だと、まだデモをする人が多いらしいが、それなりに店を開けている所も多く、デモの集結日でなければ人探しは可能だと思うとの事だった。


  私達は新界と九龍地域の境目から北上して新界へ向かって範囲を広げて行く事にした。

　今日は人が少ない。集結日では無いようなので駅周辺を起点としてスタートだ。東と石原は二人で行動し、二手に分かれて東西へと進む。

   
   今までと同様ローラー作戦で探し終わったところには地図上バツを付け、調べ終わった所が明確に分かるようにしていく。


　コンビニや飲食店から始まり、顔写真を見せて捜索を続けていたが手がかりはなかなか見つからずにいた。そんな簡単には見つからないが、きっとこの国にいる、根拠はないけれどそんな気がしてならなかった。

「こういう日本人を探しています、見かけませんでしたか？」

「知らないね。」
「見た事ないね。」

　有力情報には報酬を支払うと話したが得られる情報は無かった。

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