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少年編 第1章
主人は生贄です
しおりを挟む「ま、待って!ちょっと待って…。少し治ったと思うんだ。お水を大目に飲んで熱を下げよう。」
「お水なんて沢山飲んだら勃起してるのにどうやって出すんですか。どんな状態になるのか想像してください。公爵を煽るのに十二分過ぎます。」
「そんな事言われても、これ以上レナードに舐められたら…」
何を口走るか自分でも分からない…怖い…。
僕の様子を見てレナードは少し考えている。
「分かりました。体が動かせるならそれで良いんですが、動けますか?」
そう言われて僕は手のひらを握ったり開いたりしてみる。まだ震えるけど動く。
体を起こすと、ちゃんと座れた。
勃ち上がっている物は治ってくれないけれど、ズボンの中には収める事が出来た。
パンツに挟まれて少し痛いけど、我慢できそうだ。
「動ける、大丈夫。」
「本当ですか?」
「うん…。で、これからどうするの?」
「私は一旦退出します。公爵が来るまでソファで寝たまま過ごしてくださいね。公爵が来たら恐らく秘密の部屋に連れて行かれると思います。このピアノ線をソファの下に括り付けて置きますから、その部屋まで糸を繋げてください。部屋に入ったらすぐにどこかに端を結んで下さいね。恐らく本棚の後ろか床下に部屋があると思っています。
公爵が貴方に何かしでかす前に助けに入ります。現場を押さえたいので。」
「ま、間に合わなかったら?」
僕は公爵に、ノアとライリーがしていたような事をされるのだろうか…恐ろしい…。
「大丈夫です、必ず間に合わせますから。」
生贄にされるんだ…僕を助ける為に僕が生贄?何だかめちゃめちゃな気がするけど…。
「私が入って来ても、慌てずに私に合わせて下さいね。この屋敷で私も被害者とならなければなりませんから。」
「??レナードも?」
あまり意味がよく分からないけれど、取り敢えずレナードに任せておこう。回らない頭であれこれ考えても仕方ない。
「ライリー様とノア様が後で加勢してくれますから、心配要りませんよ。」
そう言って僕の顎を撫で、レナードは部屋を出た。
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